COMPASS枚方 言葉から広い心と優しい気持ちへ

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS枚方に、小学校1年生になった4月から通い始めたお友達は4年生になりました。
その頃のお友達は癇癪が多く、いつもイライラしていたのだそうです。
発語に問題はありませんが、会話となるとオウム返しが多く、文章の組み立てが不完全で、相手の話も、自分が言いたいことも通じていないことが度々ありました。
通い始めた小学校でも忘れ物が多く、すぐに結果が出にくい教科(生活科などや計算カードなど)が苦手です。

保護者様はコミュニケーション能力を身に着け、イライラせずに過ごして欲しいと願っておられました。
個別支援計画には「コミュニケーション能力を身に着け、お友達と楽しく過ごすこと。」を目指しますが、そのためにまずはCOMPASSに慣れ、楽しく通ってくれることからスタートします。

COMPASSの療育は、何も机上だけで行われるものではありません。
送迎車での何気ないおしゃべり、到着して挨拶、靴や荷物をしまい、手洗い・うがい、着座しての個別指導、集団活動での何でもないやりとり、そして余暇の時間の遊び…、これら全てがそれぞれのお友達の目標に向かう取り組みです。

先生はお友達それぞれをよく「観て」います。
学校やご自宅、先生の前では見せない表情や困りごと、お友達自信が思ってもいない本音が、実はリラックスしたお友達同士の交流で見られることも珍しいことではないからです。
お友達の困りごともその余暇の時間に見られました。
それは、年下のお友達とのやりとりでイライラから起きたトラブルが度々見られたことです。

そこで、イライラの軽減になればと考え、ユニークな場面設定をして「どうやって自分の気持ちを頭の中で組み立てて、他者に適切に伝えるか」を繰り返し学習していきました。
キラキラの目をして取り組む興味の高いコミックの会話やSSTの場面設定はお友達に好評でした。

「他の人はどう思うか?」を話し合ったり、個別だけでなく、他のお友達とペアを組んでディスカッションしたりしていきます。
この学びの中で、次第に皆が自分と同じように感じたり、考えたりする訳ではないということを知っていくお友達。
周りのお友達の多様性を理解し、相手のありのままを受け入れる優しい気持ちの芽生えを目指しました。

半年が経ち、季節は秋真っ盛りになった10月。
度々見られたお友達同士のトラブルもほとんど見られなくなり、年下のお友達に対して寛容さが見られるようになりました。
もう一つ起きた変化は、余暇の時間で覚えた将棋を指すことが楽しみになってきて、じっくり考える姿も見せるようになってきたことです。

あれから4年。
苦手だったすぐに結果が出ない課題も最後まで取り組む姿勢を見せ、落ち着きを見せ、笑顔で過ごせるようになりました。
そんなお友達ですが、5年生からは支援級は抜け普通級だけに通うことになったと、嬉しいニュースが伝えられました。

春には学校での環境が変わります。
その流れに沿ってスピードを少し上げた学習支援を行いながら、これからもブレない姿勢で飽きずに、諦めずに目標を目指したお友達との歩みは続きます。

学習で新しいことを知り「できるようになることが楽しい」と感じられる環境を作り、語彙を増やしながら読解力の向上、集中力や学習意欲の向上を目指していきます。
学習だけでなく、お友達がもっと周りのお友達への理解を深め、広い心で受け止め、優しい気持ちで受け入れられるように、自ら気づきを得られるよう、未来へ向かって支援は続きます。

COMPASS発達支援センター枚方
所在地:〒573-0007
    大阪府枚方市堂山1-44-10
連絡先:072-845-4428

(事業所名をクリックしていただくと事業所案内ページへ。電話番号をクリックしていただくと電話がつながります。)

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