COMPASS岡山 温かく見守ることとは

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS岡山に夏休みから通う小学校1年生のお友達。
周りの人と積極的に関わることができず、傍観者でいようとしています。
誰かとの関わりで、硬直してしまうことがあるのだそうです。
時計を読めず、期限を決めて行動することも難しかったといいます。
皆に一斉に出す指示が通りにくいことや、味覚が敏感な特性から偏食傾向が強いところもありました。

そこでCOMPASSでは、個別支援計画に言葉の理解を深め、理解できる指示が増えること、そして時計が読めるようになり、時間への理解を深めることを目標にしてお友達と関わっていくことにしました。

 

COMPASSにはお友達みんなが来所したときにおこなう決まった行動があります。
まずあいさつ、そして靴や鞄を棚に片付け、指定された場所へ学習道具だけを置き、洗面所に行ってトイレを済ませ、手を洗い、うがいをします。
鏡を見てマスクや身だしなみの確認、席に戻ると着座して手を膝に置いて先生の到着を待ちます。
利用当初、保護者様から「COMPASSは楽しんでいるけど、うがい薬の味が嫌だと言っているんですよね…。」とご相談があったそうです。

早速、保護者様と話し合い「今の所うがい薬は嫌がっているものの、イヤイヤですが我慢できているので、せっかくの頑張りをこのまま継続し、できることを増やしていきましょう。」と方針を決めました。
本当は保護者様も先生も「苦い?大丈夫?」「頑張れる?」「辛いなら、しなくてもいいんだよ。」といった、いわゆる『優しい』声掛けをしてあげたくてたまりませんでしたが、そこは我慢です。
お友達が頑張った毎日のうがいを終えた後は、なるべく引きずらないようにと、すぐに課題に取り掛かれるように配慮しました。

COMPASSの先生は、療育においては、いつもこの「甘さ」と「優しさ」で悩むものです。
誤ってお友達が成長しようとしている芽を摘んでしまわないように、先生同士で常に振り返り、声を掛け合い、方向性が間違っていないか、目標を見ているか、少しでも前へ前へ、未来へ繋げられているか、常に先生同士で確かめ合い、励ましあっています。

最近お友達は、苦手だったうがいを、ごく当たり前にこなすようになっています。
お友達は、嫌だ、我慢したくない、我慢できる、なんともなくなった、という行程をいつの間にかやり終えたようです。
おそらくその間、保護者様の『辛い思いはしてほしくないけど、後押ししたい。』という思いや、先生達の『優しい声掛けをしてあげたいけど、決して言わない。』という葛藤があったことなど知る由もないでしょう。

4ヶ月目の今、来所時のルーティンをこなし、着座姿勢を保ち、目の前の課題に向き合うお友達。
取り組んでいるのは、本来の目標だった時間を理解し、考えて行動できるようになることや、集団で人との関わり方を学ぶこと。
これらは、お友達が自分自身でたくさんの「できた!」を通して克服していく課題です。
これからもCOMPASSでは道を示し、いつもそばに寄り添って、厳しくも温かい見守りを続けていきます。

COMPASS発達支援センター岡山
所在地:〒700-0921
    岡山市北区東古松3丁目4番14号
連絡先:086-226-3388

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