月曜日のCOMPASSです。
COMPASS吉富Kindが開所した8月にお友達は吉富から移ってきました。
現在、小学校4年生になります。
それまで吉富で療育を受けていたお友達ですが、通い始めた頃のお友達は気に入らないことがあると、黙り込むか、癇癪から手近にあるものに当たり、壊してしまうこともありました。
そのイライラがモノだけでなく他のお友達に向くこともあり、取り組んでいる教材を取り上げたり、隠したりして、興奮させたり、泣かせたりするまで止めてくれないこともあったそうです。
着座姿勢も長続きせず、頻繁に離席していました。
保護者様は、新しい事業所に移ったことが良い機会になってほしいと願い、座って学習ができるようになり、物の大切さを学び、落ち着いて過ごせるようになってほしいと希望しておられました。
個別支援計画にでは決められた時間内は集中して学習に取り組むことや、いきなり激しい行動を取るのではなく、伝わる言葉で自分の気持ちを表せるように、また良いこと・悪いことの判断ができるようになり、過剰な悪戯を止め、良好な人間関係を築くことができるようになることを目指しました。
この衝動はどこからくるのか・・・、まずトリガーになるものを排除することから始めます。
いたずらに対しては、お友達の興味の対象となるものを周囲に配置しない、置かない等を徹底することにしました。
癇癪に対しては、タイムアウトや「静かタイム」だけでなく「怒りのコントロール」「6秒ルール」を採用してみます。
アンガーマネジメントでよく言われている「6秒ルール」というものがあります。
怒りはどんな激しいものであっても感情のピークは長くても「6秒」だと言われており、静かにカウントすることで感情のクールダウンが図れるというものです。
その後、頭の中の「整理」も必ず先生が寄り添って一緒に考えることで「安心」を得られるように試みたと言います。
COMPASSの日記も自分の思いを吐き出すことが出来る「場所」として効果的に活用します。
離席があり、落ち着いて学習に取り組めないという課題には、小さな成功体験の積み重ねの「繰り返し学習」で「出来た」「うれしい」を狙っていきました。
安定した成果は一長一短には進みません。
今日できたと思っても、翌日には「よくできた」と褒めた翌日には、また癇癪を出したり、目新しいものを見つけては壊したり、隠したりのいたずらをしたり、「勉強したくない」と着席すらしたくないという日もありました。
かと思えば素直に受け入れ、真面目に取り組む日があるという、そんな繰り返しの毎日でした。
日々繰り返される療育の成果が、いつ現れるようになったのかは判然としませんが、小学4年生になった今年、特に事業所を移ったこの夏休みの「落ち着き」には目を見張るものがあったと言います。
たくさんの「できた!」がお友達の意欲を育て、「静かタイム」やアンガーマネジメントの成果も積み上がり、今に至ったのではと考えられます。
現在では、来所から指導員とお友達の間で決めたことがスムーズに出来るようになってきました。
特に学習する姿勢は顕著で、来所後「先生、今日は何するの?」と笑顔で自分から言うようになってきました。
「怒り」に関しても感情のコントロールができるようになってきて、怒りをすぐに手放し、場面の切り替えが上手く出来るようになりつつあるのだそうです。
これは吉富Kindだけでなく、継続して利用している系列事業所でも成長が見られ、学習への取り組みの姿勢や場面の切り替えがスムーズになってきているそうです。
怒りに突き動かされ、こだわりを手放せなかったお友達は、ようやく学びを受け入れる姿勢を手に入れることができました。
お友達とって、抑え込むのではなく変化するこの数年の学びは人生を変えるほど大きな成長になったのではないでしょうか。
ようやく自分自身と向き合えるようになった今、成長するチャンスです。
引き続きこれからも教科の学習だけでなく、場面に対応するスキルを身につけ、良好な人間関係に構築することを目指し、諦めない姿勢でいつも寄り添い、共に未来を見つめる取り組みを続けていきます。
COMPASS発達支援センター吉富Kind
所在地:〒871-0811
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