COMPASS高知 繰り返し、勝ち取るまで

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS高知に通うお友達、通い始めて3度目の冬を過ごしています。
いつもニコニコのお友達。
素直に指示にも従い、嫌がったり、泣いたりすることは一度もありませんでしたが、要求もなく、言ってみれば、言われるまま行動する印象です。
特に問題行動もなく、学習にも取り組めますが、お友達から自分自身の意思のある言葉を聞くことはありませんでした。

発語はあるものの不明瞭で、ほとんどがオウム返で会話にならず、コミュニケーションが取れないのでお友達同士の交流は難しいようでした。
保護者様は言葉を心配され、語彙を増やし、言葉での会話ができるようになり、お友達同士で仲良く遊べるようになって欲しいと願っておられました。
支援計画でもコミュニケーションが取れるようになることを目標に、学びの日々がスタートしました。

口には口輪筋という、口の動きには重要な口の周りだけにあって顔のどこにもつながっていない筋肉があり、それは意識して特別な訓練をすることがなければ鍛えることが難しい場所です。
この口輪筋や、舌、口腔トレーニングに活用されるのがお顔のマッサージや「パタカラ」という訓練です。
パタカラ体操とは「パ」「タ」「カ」「ラ」の4文字を発音することで口・舌の筋肉を鍛えます。
パタカラはその4音が口を開く、舌を動かし、閉じる、舌を巻くなどそれぞれ違う動きをする、口の動きのためには最適な訓練で、よく嚥下のトレーニングとして介護の現場でも活用されています。

お友達は素直に従い、嫌がらずに課題に取り組めていましたが、その頑張りがすぐには成果に結びつくものではありませんでした。
療育では赤信号のときも、黄信号のときも、そしてスーッと気持ち良く走れる青信号のときもあります。
繰り返しが信条のCOMPASSでは、焦らず、根気よく、何度も繰り返し取り組んでいきました。
カードや絵本を使って発声や発語を促す取り組みを続け、それと並行して、先生はお友達が周りのお友達と関わり合えるように手助けをしていきました。

そんな日々が続いた通い始めから1年経った頃、お友達はどうしたいのか自分の意思を示すようになっていました。
困ったときも手助けを待つだけではなく、自分から助けを求められるようになりました。
他のお友達の前でも気後れすることなく、ポツリポツリと話せるようになってきました。
そして3年目の冬を迎えた今ではオウム返しはすっかり影をひそめ、自分の言葉で「今日〇〇をしたよ。」「園で〇〇があったよ。」とか、「僕は〇〇が好きだよ。」というように自分の物語を話し始めています。

通い始めた頃とは全くの別人になったお友達。
得たのは語彙だけでなく、気持ちを表すこと、そして伝わる喜びです。
まだ会話が弾むとまではいかないまでも、臆せず声が出せたり、一緒に笑い合えたりと笑顔が増えています。
COMPASSだけでなく、園でもお友達同士が楽しそうに仲良く過ごせている様子をご覧になり、保護者様も大変喜んでおられます。
そして来春の就学を睨み、COMPASSがアドバイスさせていただき、少しずつご自宅でできる取り組みを始められるところだそうです。

そう、来春お友達は小学生になります。
会話の練習は続けながら、今お友達はひらがなを読む練習を始めています。
ご挨拶できるように、元気よく「はい!」と手を挙げられるように、そして新しく出会う同級生と仲良く過ごせるようにと願い、その目標まで一歩一歩、行きつ戻りつがあっても、繰り返し、勝ち取るまでCOMPASSではこれからも歩みを続けます。

COMPASS発達支援センター高知
所在地:〒781-8104
    高知県高知市高須1丁目16-24
連絡先:088-802-5328

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