水曜日のCOMPASSです。
就学のタイミングでCOMPASS丸亀の放デイに通い始めたお友達。
何事にもあまり関心を示すことがないのだそうです。
自発的な言葉はあまり聞かれず、その発語もいや、やめて、きらい、どいて、きらいなどの日常の簡単な要求表現だけでした。
学校から事業所に着くと、靴や鞄の片付けもせずに室内に入り、直ぐに床に寝そべってしまいます。
いつもだるそうで、動作が緩慢、元気がないように見えます。
療育では着座を促すと素直に従いますが、姿勢が崩れやすく、集中力が続きません。
語彙を増やすこと、2語文以上の会話を目指し、ひらがなの読み練習をおこなっているのですが、発音練習になると口を閉ざしがちだったそうです。
周囲への関心が薄い分、周りとのトラブルはありませんが、保護者様はお友達同士で会話が弾み仲良く過ごしてくれたらと願い、色々なことに興味関心を持ち、取り組めるように、また身の回りのことも自分ひとりでできるようになって欲しいと話されていました。
お友達は傍観者でした。
COMPASSで過ごすときも、事業所にあるバランスボールなど体を使った一人遊びが多かったそうです。
そこで、人と関わりを持てるように仲を取り持つことでお友達が先生やお友達同士で楽しめるように働きかけました。
困ったのは先生の指示が嫌なとき、苦手な音読が嫌なときなどには、口を閉ざしてしまうことでした。
一旦そうなってしまうと、もう切り替えが非常に難しく学習が中断してしまいます。
意欲が持続するようにと、先生は少しでも「できた!」が見られたとき、崩れた姿勢が戻せたときにはハイタッチしたり、大仰に褒めるように心がけました。
またお友達は「こちょこちょ」などでノリノリの気分に導くと、元気な様子を見せてダラダラがなくなったり、頑なな気持ちがほぐれて口元が緩みしゃべり始めてくれるのでいかに気持ちをあげるか配慮を続けたそうです。
学ぶべき課題はたくさんありますが、COMPASSは強制するのではなく、お友達の意欲の芽生えを待ちました。
気持ちが切り替えられて集中できるようになるための取り組みは日々続いていきました。
寝転がるお友達を諭し、着座姿勢が崩れては諭して改善するとすぐに褒め、1枚プリントができると褒め、発声練習ができるとハイタッチ・・・
そして取り組みを続けて半年が過ぎた頃、少しずつお友達に変化が見られるようになってきました。
秋が深まる頃には床に寝そべることがかなり減り、指示されても緩慢な動きしかできないときもありますが、声かけにより靴入れから連絡帳を出すまでの一連の動作をひとりでおこなえることが増え、近頃は指示がなくても、片づけや準備ができてることもあるのだそうです。
以前はひとりでやっていたバランスボール遊びなどもCOMPASSのお友達と一緒に楽しむ様子が見られます。
一つのバランスボールを取り合いすることもなく、お友達と一緒に歓声を上げて楽しく遊び、片づけも自発的に手伝っているのだとか。
学習でも頑なな様子も、気分のムラも減り、読みやプリントを嫌がることも減ってきています。
語彙が少しずつ増え、楽しい会話の時間が持てるようになってきました。
「いっしょにかくれんぼしよう!」と先生を誘い、「ぼくがおにになるよ!」と駆け出し、先生が「見ぃつけた!」と言うと「見つけてないよぉ!」と冗談を口にしたりと、積極的にコミュニケーションを取り始めています。
春には周りに関心を示さなかったお友達ですが、今はしっかり目を開き、関わりを楽しむ心の準備ができるようになってきました。
まさに啐琢同期のタイミングを迎えたお友達。
これからはお友達の意欲をさらに引き出し、語彙を増やし、コミュニケーションが円滑になるように導き、ひとりでできること・みんなと一緒にやれることをどんどん増やしていきたいと思います。
COMPASSでは、これからも未来を見つめ、毎日を笑顔で快活に送れるようにと願いながら支援を継続していきます。
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