COMPASS三豊 今日はその1歩を歩む最初の日

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS三豊に、通い始めてもうすぐ5年目の春を迎えるお友達がいます。
5年前の当時は年長さんのお友達には発語がありませんでした。
言葉が出ず、言いたいことが伝わらないストレスは相当なものだったようで、言いたいことや要求が伝わらないとき、お友達は泣いて怒るしかなかったのでしょう。

保護者様は、少しでも言葉をしゃべれるようになってほしいと相談され、また、危険な行動を取らないように、危ないことや危険な所を理解し、回避できるようになってほしいと願っておられました。
個別支援計画には発語をうながし、会話へと繋がることを目指しますが、同時に落ち着いて安全に過ごせるように導きます。

通い始めた当初のお友達は落ち着いて集中できず、きちんと着座し続けることも難しく、離席が目立ちます。
急に飛び出したり、危険な行動をとることもあると保護者様から聞いていましたが、確かに不用心に行動してしまう傾向があるようでした。
誘ってもますが、少人数の集団活動であっても他のお友達と上手に関われないようでした。

お友達との学習に選択した課題は「絵カード」「あいうえお表唱和」「月例プリント」「日常生活動作の練習」などでした。
また発語を目指して「口舌の体操」を毎日行い、まずは声が出なくても、言葉にならなくてもご挨拶の練習を繰り返します。

少し難しい課題はやりたがらず、時折、自分の思い通りにならない場面で泣いて暴れる姿もありました。
その時の一瞬はとても辛いことなのかもしれませんが、やるべき時にやるべきことをするという頑張りが、必ず活路を開くことを先生は知っています。

なので、甘えても泣いても暴れたとしても、先生はお友達に最後まで取り組んでくれるように促します。
飛び出そうとしては止められ、席に戻るよう促し、やりたくないことを投げ出そうとしても優しく新しいプリントを出されます。
優しく声をかけ、気持ちの切り替えができるように場面を変えたり、目先が変わるように代替えのものを提供するなど工夫はしますが、全ての先生は決して譲歩することはありませんでした。

お友達との学習はずっと続いていますが、明らかな変化が現れたのは、翌年の春、お友達が小学生になる頃でした。
COMPASSでは自分が思う通りにならないと根負けしたのか、しっかりと正しい行動が身についたのか…
多分お友達の思い通りにならない場面は毎日のように訪れるのでしょうが、以前のような激しい抵抗は見られなくなっていきました。

お友達は泣き出しも暴れもせず、静かに我慢する姿を見せるようになりました。
発語はまだなかったそうですが、学習の着座時間も伸びてきて、集団活動にも笑顔で参加できるようになってきました。

きっと苦手だった口のトレーニングも、さほど嫌な顔もせず頑張れるようになりました。
そして「ママ」や「ばあば」と、口頭で家族を呼ぶ表現を言えるようになりました。
身の回りに目を配り、外に勝手に飛び出すこともなくなりました。
この成長ぶりに保護者様も「ママ」と呼んでくれるのが嬉しいと大変喜んでおられるのだそうです。

お友達の言葉は、ゆっくり時間をかけて育ち、気づいたらすぐ後からついてきてくれています。
これからは簡単な言葉やジェスチャーを交えたコミュニケーションの表現方法を身につけ、意思の疎通が円滑に取れるようになることを目指します。
また、関われるようになってきた集団活動でも、必要なルールやマナーを理解し、実践し、マスターするように導いていきたいと思います。
ここまでの5年は、毎日1歩ずつ歩いてきました。
そして明日の笑顔のために、今日もまたその1歩を歩む最初の日です。

COMPASS発達支援センター三豊
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