COMPASS武蔵新城イメージの通りに | COMPASS（コンパス）発達支援センター

COMPASS武蔵新城　イメージの通りに

2022年3月14日

月曜日のCOMPASSです。
小学校1年生になって初めてCOMPASS武蔵新城に通い始めたお友達。
保護者様によれば、お友達は集団に入ることが得意ではないのだとか。
気持ちの切り替えが上手にできないことや、集中力の継続が苦手なのが気がかりで、小学校に入って学習が追いつくだろうかと心配しておられました。

相談に来られたとき、保護者様は「人との関わり方、話をする時の距離などが分かるようになってほしい。」と希望しておられました。
保護者様はまた「周りを見て、注意して歩くようになって欲しい。」ということや「学習面のサポートをお願いしたい。」と話しておられました。

COMPASSでは、個別支援計画にまずは語彙を増やし、思いを伝えること、他児との交流を通して助け合いながら達成感を得られるよう導き、学習では読み書きや日記、数の概念を学ぶことから始まります。
時間をかけて向き合い、やがてお友達との関わりがルールのあるものに移行し、相手を思いやることへ、そして社会のルールへと幅を広げた活動や学習を通して成長を狙うものでした。

お友達はちゃんと声を出せるし、お話もできます。
ただ使いこなせる語彙が少なく、言葉では少し聞き取りづらいものもあり、文の組み立てが未熟なことも重なってくると会話が弾みづらいものになっていました。
このため発声練習を欠かさずおこない、語彙の獲得を目指して言葉を知り、会話の実践の中で表現を身につけていきました。
お友達が自分の気持ちをうまく伝えられないとき、先生は焦らず時間をかけて、ゆっくり、やさしく語りかけ、本当に心の中にある言いたいことが全部出せるように導きました。

伝える力を伸ばすためには、どうしても話す相手が必要です。
そこでCOMPASSでは通ってきている他のお友達との交流からも学べるように働きかけをします。
お友達同士の関わりで刺激を受け、一緒に作業したり、楽しさを共有することで思いやりの気持ちが育ってくれるようイメージし、成長を願います。

周りのお友達と仲良くなることは大歓迎なのですが、お友達はお互いが心地よいと感じる適度な距離をあっさりと超えてしまうことが度々ありました。
その都度、その距離の近さをどう感じるのか一緒に考え、適切な距離感を育てられるように促しました。
程よい距離感を意識しながら、楽しく関わることでお友達の意識はきっと変わっていくはずです。

個別での学習では、ひらがなの読み書きから始まりました。
プリントなどが難しいと感じると「できない」という言葉が出てしまうお友達。
お友達にとって「できない」のはその一瞬のことだけでです。
実は角度を変えてみたり、考え方を変えたり、解きほぐすと実は難しい問題ではありません。
COMPASSが大切にしているのは「できる・できない」ではなく、やり遂げた体験から味わえる達成感。
投げ出す癖がつかないように、絶対に立ち止まらず、諦めない姿勢で、お友達の挑戦できるところからスモールステップで、たとえほんの少しでも前へ進められるように心がけたそうです。

半年が経ち、お友達の様子は激変します。
以前はふてくされることもあった失敗や間違いへの指摘も、現在はアドバイスに耳を向けて改善しよう！と積極的な姿勢が見られます。
何より嬉しいのは、明るくなり、やるべき課題を最後まで取り組む姿勢が育ってきたことです。

ご家庭での様子にも変化が見られ、保護者様は「語彙が増えて表現力が豊かになり、ついつい引き込まれてしまいます。」と嬉しそうに話されていたとのことです。
明るいお友達は、周囲を笑顔にしてくれるようになり、学校でもCOMPASSでも集団生活の中のルールをよく守って生活できているばかりか、思いやりのある優しさや、みんなの輪の中に入って人を喜ばせようと一生懸命努力している姿、また目的を持って生き生きとしている姿を見せ、先生たちも目を細める場面がたくさんあるのだそうです。