水曜日のCOMPASSです。
COMPASS鍋島のお友達は4歳、佐賀中央から8月に鍋島に移ってきました。
保護者様は「言葉で会話ができるようになり、お友達同士で仲良く遊んでほしいです。」と語られました。
「いずれは、」と保護者様の願いは続き、落ち着いて食事や学習が出来るようになって欲しいと願っておられました。
お友達は最初に佐賀中央に通い始めて2ヶ月ほどで鍋島に移ってきました。
そこで超短期の目標は、鍋島の環境に慣れて、お友達ができて楽しく過ごせるようになってくれること、やがて、たくさんの言葉を獲得し、発語できるようになることを目標に作成されました。
COMPASSでは来所すると、まず挨拶を交わし、靴や鞄をしまい、消毒、手洗、やうがいを済ませると着席します。
お友達は先生の促しに従って一つ一つの動作をこなしていき、着座姿勢での学習に入るのですが・・・
着座時間は長くは続かず、その都度声掛けが必要でした。
音がしたり、周りで人が動くのが気になって、目の前の課題への取り組みが注意散漫になりがちでした。
そこでお友達の席を部屋の隅に移動し、パーテーションで囲んで周り気にならないよう工夫していきました。
お友達の意思表示はそのほとんどが頷きや、首を横に振るジェスチャーだけだったことから、細やかなコミュニケーションが取りづらかったそうです。
発語を目指した訓練は、あいうえお表唱和、絵カード、絵本などで毎回欠かさず行われました。
音が出せないわけでなく、音が不明瞭になる音があるという状況でした。
そこでまず仕草ではなく「どう言ったらいいのか?」という話しかたを度々教え、模倣を促していきます。
余暇の時間には集団活動やブロック遊びを取り入れて周りのお友達と馴染むように導きました。
通い始めて8ヶ月ほど経った今年のお正月には、言葉で伝えようとするお友達の姿がありました。
言葉はまだ不明瞭な場部分を残しますが、自分の思いや考えを言葉で表現できるようになってきました。
着座も最低20分程度は学習に取り組めるようになりました。
今でも時々注意散漫になり、後ろを振り返る場面もあるそうですが、先生の声掛けだけできちんと姿勢を戻し、前を向くことができるようになりました。
会話ができるようになってくると、余暇の時間の様子も様変わりしました。
お友達とも楽しく過ごせるようになり、最近のお気に入りは「たたかいごっこ遊び」で戦っている時が最高に楽しいのだとか。
うなづいたり首を横に振ったりというだけのコミュニケーションが、言葉を得て、いろいろなイメージを共有できるようになり、お友達のお話を聞くのも、一緒に学習をするのも楽しいと先生も言います。
4歳とはいえ、これまでの生活で習慣化していることの改善は、なかなか難しいところがあります。
偏食もそのひとつで、例えば飲み物でも真夏の水分補給でも、お友達は麦茶などではなく、ほんの少し好きな飲み物だけしか飲まないこともあって、先生達は熱中症にならないか心配になったのだそうです。
味覚も体の成長に応じて成長していきます。
好き嫌いも幼い時代の未熟な味覚で行動を決めるのではなく、学習や活動での達成感から挑戦する心が養われ、偏食も改善してほしいと願っています。
2年後には小学校への就学が待っています。
これからも言葉への取り組みは継続し、ひらがなや数字の読み書きの学習で名前が書けるように導きたいと思います。
また必要な生活行動ができるように促し、脱ぎ履きや着替えなどの身辺自立を目指していきます。
楽しいと感じながら学べたことは、記憶や定着がスムーズだと言われます。
お友達にとっていかに学びが楽しいかというキーワードを考えながら、集団活動や遊びを通してルールやマナーを教え、お友達の新しい習慣として定着するよう、楽しいおしゃべりをしながらの支援は続きます。
COMPASS発達支援センター鍋島
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