水曜日のCOMPASSです。
COMPASS姫路のお友達は今年の1月から通い始めた年中さん。
発語はあるのですが、限られた語彙だけの会話しかできず、消極的な性格で会話が弾みません。
保護者様は、もっと語彙を得てお友達同士の会話が増えてほしいと願っておられました。
少しぎこちなさが残る手先も上手に動かせるようになってほしいと話しておられました。

「借りてきた猫」という言葉がありますが、お友達はまさにそんな感じのおとなしい印象。
硬い表情を崩さず、トイレへもいきたがらず、「お家で」と言って怖がっていたお友達。
余暇の時間には皆と遊ぶように促してみたのですが、人と関わるのが苦手で、不安そうな表情を浮かべていました。

個別支援計画は、まずはCOMPASSに慣れて、活動に楽しく取り組めるようになることを目指します。
それからお友達が不安なく安心感や期待感を抱いて通って来られるように環境を整えていきます。
会話と言ってもその頃は1語文か2語文止まりでしたが、3語文での会話が定着し、楽しい会話につながるように、また落ち着いてお友達と関わることが出来るようにと願い、目標としました。

お友達は、どの課題の取り組みでも自信なさそうにしています。
素直に指示に従ってくれるのですが、興味が無いものだと集中が続きません。
そこで先生が楽しそうに活動する姿を見せたり、大好きな乗り物に絡めたりして声かけを続けていきました。
来所するたびに楽しそうに振る舞う先生に導かれる形で、お友達も少しずつ活動に入っていけるようになっていきました。

そんなお友達のために選択した課題は、フェルトの車のスナップ、洗濯バサミのつけ外し、ピンセットで豆摘み、ジグソーパズルなど、手や指先の技巧性を高める訓練を採用し、語彙の獲得のためには、お友達の大好きな乗り物図鑑や乗り物写真が載ったあいうえお絵本を多用し、楽しく学べるように工夫しました。

上手にできたときには先生が手放しで褒めてくれることもあって、好きな車の課題は楽しんでやれるようになってきたお友達。
しかし苦手なプリントや、わからないとき、答えられないとき、そんな明らかに困っているときですら、誰にも尋ねたり相談したりすることもできず、黙って止まったままでした。
そんなお友達の硬い表情は、通い始めてひと月経った2月の終わりになると、少しだけ解けていきます。
（後半に続きます。）

COMPASS発達支援センター姫路
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