COMPASS松茂Wing 優しい仕草を見せるまで(1)

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS松茂Wingに今年に入ってから通い始めたお友達がいます。
お友達は落ち着きがなく、先生や保護者様の言うことを聞きません。
人との関わりも難しく、言葉も乱暴になりがちで、教材を踏んでしまったり、他のお友達が組み上げたブロックを壊したり、使っているおもちゃを取り上げたりとその態度や行動に気になるところがありました。
自分の思い通りにならないと大きな声で泣き続けたりすることもありました。

保護者様は、お友達が落ち着いて過ごせるようになってほしいと願われます。
大人の声掛けを聞き入れ、気持ちの切り替えがスムーズにできるようになり、お友達同士で円滑に交流できるように、また集団での活動等にもルールやマナーを守って行動できるようになってほしいと希望を話しておられました。
そこで、個別支援計画では保護者さまの願いに則し、落ち着いて活動に参加することができ、お友達と関われるようになり、やがてルールやマナーを身に付け、お友達と楽しく過ごせるようになることを目標と定めました。

松茂Wingには作業療法士もいて、短時間の運動遊びを複数項目行うことで、気持ちの切り替えや身体の動かし方・タイミングを学び、落ち着いて生活できるように支援しています。
お友達の場合も個別から小集団へ、そして集団へと向かう足がかりとして運動遊びを取り入れました。
そして簡単なルールのある遊び、絵カードを使ったSST、模倣遊び、みつば日記、みつばプリントA-2、製作活動、絵本の読み聞かせなど多彩な課題を取り入れていきました。

お友達との関わりは、一朝一夕で変化を期待できるものではありませんでした。
軽い運動の後着座して課題を行うのですが、取り掛かってもすぐにやめたがり、集中が続きません。
言葉は発するものの気持ちを表現するまでの十分な語彙力がなく、伝わらないと癇癪につながるため、先生はそっと寄り添い、気持ちを代弁したり、言葉や伝え方を教えたりとしていきます。

思い通りにやりたいお友達をやんわりと制して、お友達の要求を1つ叶えたら次には先生のやってほしい課題を1つ、そして「ここまで終わったら好きなことをしよう!」と提案します。
スケジュールはお友達と先生とで話し合って決めました。
自分の決めた予定で、しかも頑張った後には楽しみが待っていることで見通しが立ち、切り替えがスムーズになっていくと思われます。

お友達同士の距離が近すぎたり、気に入らないと衝動的な振る舞いをしたり、乱暴な言葉だったりするお友達。
運動遊びを通して個別指導から数人、次いで複数のお友達と関わっていくのですが、関わる際には集団でのルールやマナーに配慮できるよう声掛けを繰り返します。
集団活動では、気に入らなかったり上手くいかないと、活動の途中であってもお友達は離れてしまいます。
口頭での指示もお友達と先生1:1では理解できるのですが、皆への呼びかけになると理解も甘いものになってしまうようでした。

そこでまず、誰かと一緒の活動ではルールがあること、ルールを守ってこそ楽しいということ、自分がされて嫌なことはお友達も嫌なのだということへの理解を深めるため、トランプなどのルールのある遊びを取り入れていきました。
遊びの中で学ぶことはたくさんあり、お友達同士で声を掛け合う楽しさ、ルールに従って進むゲームの面白さでお友達は人への関心を高めていったようです。
更に個別の机上課題でも絵カードを使ったSSTを実施して、社会性の知識や配慮の心を育てていきました。
(後編へ続きます)

COMPASS松茂Wing
所在地:〒771-0220
    徳島県板野郡松茂町広島字南ノ川43-1
連絡先:088-677-9328

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