苦手なことに直面すると「分からないー!」と投げ出し、興奮した様子を見せ始めるお友達。
先生は「間違えても大丈夫だよ。一緒にやり直そう。」「失敗は誰にでもあるんだよ。大丈夫!」と優しく励ましの言葉を繰り返し伝えます。
また、お友達がスムーズに回答できたプリントを何度か繰り返し、褒めながら、「できた!」を感じる場面を何度も演出します。
何度も繰り返すスパイラル的なアプローチで、達成感を得る経験を積み上げながら、挑戦する意欲、自信へと繋がるよう導きました。
学校の教科の補完も行われますが、お友達が頑張って学習課題を終えたときは、余暇時間には『生物』のぺーパークラフトの工作です。
頑張った後にはお楽しみが待っていることで、気持ちが上がるように試みていきました。
こうしてお友達の放課後は週に4回COMPASSに来て、学習や日常動作、会話を通したコミュニケーション、そしてお楽しみの工作が日常となり、少しずつリラックスする様子が見られるようになったのは7カ月が過ぎた11月ごろからだったそうです
あの送迎車に乗りたがらなかったお友達が、苦手教科を見た途端、情緒が乱れていたお友達が、11月になると、COMPASSへの来所を嫌がることがなくなり、療育時間内の離席や拒否もなく、着座して殆どのプログラムをこなせるようになっていました。
ここ最近は、当初と比べるとまるで水面のような印象の落ち着きを見せるようになり、以前のように周囲の音や大きな声に流されて一緒になって大声を出すことも少なくなり、少しずつ自分の感情コントロールができるようになってきています。
保護者様のお迎え時間が遅くなったときでも、「遅いなぁ…」と言いながらも、声を荒げることなく待つことができるようになっています。
先日、保護者様から「COMPASSへ楽しみにして貰えるようになりました。」と嬉しい声をいただきました。
COMPASSを利用しない日に「今日はCOMPASS休み?行きたかったなぁ。」「COMPASSで日記を書くから水族館に連れてって!」と保護者様に話すこともあるのだとか。
ご自宅でもまだ苦手なことに直面すると表情が曇り「分からんー!!」と言うお友達の声が聞こえるものの、以前のような興奮状態は見られず、少しずつ感情コントロールができるようになってきているのだとか。
COMPASSの日記を書くことを続けてきた成果が見られ、文字を書くのが苦手というバイアスが外れてきて、自信が芽生え始めていると感じられるのだそうです。
3年生になったお友達の熱い暑い夏がやってきました。
「こんにちは!」と元気な挨拶が聞こえると、そこには満面の笑顔のお友達。
手洗いや片付けなどのルーティンをこなし、着座すると「今日は何?」と先生の指示を待っています。
苦手なことは誰にでもあります。
その多くは実際にできないという状態よりも、自分で手枷や足枷をかけ、苦手だと思い込むバイアス(=傾向、偏向、先入観、思考や判断に特定の偏りをもたらす思い込み要因)の方が大きな原因かもしれません。
外野がいくらできる、頑張れと励ましても、自分自身がダメだと思い込んでいるうえ、理屈はわかっていても、人間は無意識に現状維持を選択してしまう傾向を持つためにバイアスは外れにくいものです。
お友達の場合、興味があるテーマの選択によって、同じ文字を書くという無機質な課題がお友達にとって意味あるものになり、日記として表現できたときに先生が大仰なくらいに褒めてもらえるという一連の流れ、これを何度も繰り返すうちに「できた」から「できるんだ」という確信に繋がり、お友達は、集中して取り組める時間も伸びていきました。
一つ階段を上がったお友達ですが、まだまだ課題はあります。
日記でもひらがな・カタカナ・漢字を交えた文章を書けるようになること。
算数では掛け算が苦手というお友達に、優しいところからスモールステップでアプローチを。
ミスや失敗をするとシュンとなる傾向はまだ残っていて「よし、次へ!」と前へ、前へとポジティブに向かっていけるよう導きたいと思います。
こうして一つひとつ苦手意識の減少、同時に得意な分野は更に得意にしていくことで他の教科も牽引するようになり、バランス良く成長できるようにと導いていきたいと思い、継続した取り組みを続けていきます。
COMPASS発達支援センター宿毛
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