吉富Kind 本当の自立を目指して(1)

月曜日のCOMPASSです。
今年2月、吉富KINDがオープンしました。
そのタイミングで小学校時代を過ごし、通い慣れたCOMPASS吉富から移ってきたお友達です。
この春、お友達は支援学校・中等部に進学しました。

お友達は、どんな活動でも、ちょっとハードルが高いと「出来ない」「先生、して!」と甘えてしまうところがありす。
幼いときからこの依存心の強さと相手や状況に応じた言葉遣いができないことは課題でした。
愛嬌のある性格で、周りがその言葉遣いに慣れてしまい、大きな言い間違いでも周りがつい笑ってしまうので、失敗なのに周りが笑ってくれることをお友達自身が喜んでいるようなところがありました。

学習は取り掛かりが遅く、集中に欠き、目に入る周囲の様子が気になって仕方なく、一向に進まない状況でした。
ひらがなの読みは出来るのですが、発音がクリアでないために相手に伝わりづらいことも多かったようです。
ひらがなを書くことにはとても興味があるようなのですが、積み上がっていく現実であった。
数字は読めますが、数字を書くことは難しく、順序数、数量、数列の理解も不十分でした。

あと数年経てばお友達は高等部を卒業し、社会へと旅立ちます。
保護者様はその将来を見越して将来は就労支援事業所へ進み、甘えをなくし、ふさわしい言葉遣いができるようになって欲しいと願っておられます。
また、まだ未完成なところを残す身辺自立も完成されるようにとのご希望です。
もちろん個別支援計画には保護者様のご希望を十分に反映させお友達の人生が豊かになるように、まずは基本的な生活動作を練習し、できることを増やすことから始めます。

依存心の強さはお友達の成長に影を落としています。
できることでも「出来ん!してぇ(やって)」と甘えるお友達。
いつも先生に見てほしいお友達は、できる学習でも先生を独占したがります。
注目されないと苛立ちを見せ、物を投げたりする行為もありました。
これに対しては、本人ができることは一切手助けをせず、見守ることに徹すると先生たちで話し合い、お友達がどんなに甘えたがっても、がんとして見守りを続けました。
ひらがなや数字に関しては、とにかく繰り返し繰り返し、何度でも根気よく課題をつづけ、「今、書いた字最高!きれい!上手!」など「うまくできたことにすぐ評価」をし、喜びを与え、次も頑張ろうなどと意欲が芽生えるように導きました。

言葉遣いは実践で挨拶や年長者に対する話し方をその場その場で教え、身辺自立に関してはご家庭と連携して自分の「出来る」ことを自分ひとりでやってもらい、できないところに関してのみ手伝う方法をご家庭にも協力していただきました。
併用している近隣のCOMPASSともこの連携を図り、お友達の独り立ちへの足がかりになるように皆で協力して取り組みを続けました。
雨が少しずつ岩を穿つように、時間をかけた支援は続けられ、ようやく変化が見られ始めたのは新年度を迎えた春でした。

(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター吉富Kind
所在地:〒871-0811
    福岡県築上郡吉富町大字直江587-2
連絡先:0979-62-9338

(事業所名をクリックして頂くと、事業所案内ページへ。電話番号のクリックで電話がつながります。)
Copyright(c)2018@compass328 T.0. All Rights Reserved.

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧