COMPASS高知 穏やかさを手にして(1)

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS高知に年少さんの冬から通うお友達。
現在、小学校3年生の秋を迎えています。

お友達は同年代のお友達が周りのお友達に寄せるよりも人への関心が薄かったと言います。
また、通い始めた当時のお友達の発語は不明瞭でした。
更に表現力が弱く、お友達の言葉では言いたいことが伝えられませんでした。
言葉以外でのコミュニケーションも不十分で、お友達の意図が伝わりづらかったそうです。
どうしても伝えたい思いが伝わらないと、手を上げてしまうこともあったそうです。
取り組んでいることや何かの行動の途中で、誰かに指摘されると、お友達は怒りだして手がつけられない状態になってしまうのだとか。

保護者様はお友達を憂い、「お友達と仲良く過ごして欲しい。」と強く願っておられました。
この強い願いを受け、個別支援計画では、まず正しい音を身に付け、表現を学び、日常会話の幅が広がるようにしていくこと。
そしてCOMPASSでたくさんの人と関わる経験を通して、その中でコミュニケーションの力を高めていければと願い、目標と定めました。

最初から身につけるよりも、すでに身についている生活習慣や話し方を変えるのは、子どもでも大人であっても難しい時間のかかる課題です。
誤りを認める気持ち、新しい情報を受け入れる気持ちがなければ「これが正しいのだ」といくら助言を尽くしてもスッと入っていきません。
助言を受け入れて、かなり意識してもすでに癖になっていることが修正できるまでには充分な試行錯誤の期間も必要です。

COMPASSではこの課題に対して基本の復唱と実践でのアプローチを繰り返すことにしました。
発音の不明瞭さの改善には、個別指導のときに先生からたくさん話しかけるように心がけました。
「聞く」「話す」「読む」「書く」「調べる」という人が言葉を得るための過程。
お友達とは、この最初の段階に戻って、まず「聞く」と「話す」という段階からリスタート。
先生の発音をしっかり聞いて、その後について復唱をする等の発声練習を行いました。

伝わらなかったときや思い通りにならないことだけでなく、自分の今していることへのこだわりが強く、それを中断して切り替えることができません。
特に好きなことに夢中になっているときに中断させられると、途端に烈火の如く怒り出してしまいます。
もちろん先生は落ち着いて切り替えるようにお友達に声をかけますが、そんな状態のときに言われたことをお友達はどれも非難と受け取り、ひどく傷つき、更に怒るという表現しかできないほど追い詰められてしまいます。


揺れ動く感情に振り回されるお友達。
その対応手段として最適なプログラムがCOMPASSにはあります。
それが「着座姿勢」と「静かタイム」です。
「静かタイム」は綺麗な「着座姿勢」で行われます。
基本の姿勢は椅子に深く腰掛け、腰から背筋を伸ばし、手を膝の上にそっと置きます。
この姿勢のまま前を見つめ、無言で座るというものです。
慣れたお友達なら30分以上、この姿勢をキープします。
この静かタイムがこれまでもたくさんのお友達のものごとに向き合う姿勢を変えていきました。


お友達はこの「静かタイム」に取り組みます。
気分のいいときも、気持ちが揺れたときも、来所のたびに取り組む「静かタイム」。
やがて、激しかった気持ちの乱れの振り幅が少しずつ穏やかになっていきます。
(後半に続きます)

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