COMPASS神埼 堂々とコミュニケーションを(1)

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS神埼に昨年の夏から通っている年長さんのお友達がいます。
お友達はとても恥ずかしがり屋さん。
自分の思っていることも言えず、人前に立つこともできずに誰かの後ろに隠れてしまいます。
落ち込んでしまうと、トイレに長いことこもってしまうこともありました。

その一方で強いこだわりを見せ、先生の指示に従えずに癇癪を起こしてしまいます。
その怒りは30分ほどは続き、おそらく自分ではこんなことしちゃいけないとわかっていても、注意を受ければ受けるほどヒートアップしてしまう傾向がありました。

保護者様は「お友達と仲良く遊べるようになってほしいんです。」と希望を話されました。
他にも「指示を聞けないだけでなく集中もできないので、着座姿勢をキープできるようになって欲しい。」また「もっと言葉でのコミュニケーションが取れるようになって欲しい。」といった願いを託されました。

個別支援計画ではCOMPASSに通うことに慣れ、楽しく過ごせる居場所になることを目標として掲げました。
来年には就学を控えたお友達、学習課題では語彙力を増やし、発音の練習を繰り返し、言葉で伝えられるようになることを目標に。
生活面では、自分で出来る身の回りのことを増やすこと。
そして社会性の向上では、約束を守り、お友達と一緒に過ごせるようになることを目標に掲げ、お友達との活動がスタートしました。

お友達との課題には、絵カードや塗り絵を多用しました。
「絵カード」をめくりながら、絵の言葉を発語し、恥ずかしがらず大きくはっきりと言葉を表出することから始めました。

お友達が自分で好きなアイテムを選んで塗り絵を楽しんだあと、なぜその絵が好きなの?この色はなーんだ?といった会話の機会を作り、お友達が好きなことを話す機会を増やします。
お友達は好きな塗り絵だけでなく、簡単な縦横の線描などにも慎重に、丁寧に、ゆっくりと取り組むので、それが着座の定着を図る狙いにも繋がっていきます。

お友達の不明瞭な発音が恥ずかしさと重なって、尻込みする原因の1つだと考えられました。
口輪筋を動かしたり、口舌のトレーニングを開始し、自信を持って会話ができるように発語の練習を繰り返しました。
怒りを感じたときだけでなく、楽しすぎて一度興奮すると抑えきれなくなることもあり、物を投げることも多かったのだとか。
注意されると余計に抑えきれず、自分の気持ちも上手く伝えられず、動き回ったり、逃げまわったりすることも度々あったそうです。

活動の開始をするときには、その都度、活動のやめ時や注意事項などのお約束をしました。
うなづくお友達なのですが、約束を守れないこともよくありました。
先生はお友達に注意をしますが、途端に腹を立て癇癪を起こすお友達です。
お友達がそういう状態になったとき、先生は指導のタイミングだと捉えます。
個室に呼んでお友達と1対1になれる時間を作り、お友達の言い分や気持ちをゆっくり聞き取ります。
そのうえで、なぜ約束が大切なのかを伝える時間を設け、お友達が癇癪を起こすたびに何度も何度も話しました。

お友達が嫌なことがあったときには言葉で伝えるられるような関わりをしたり、来年の就学に向けて人前で発言や名前が言えるように集団療育の中でも名前を言う機会を作ったり、少人数での授業形式を取り入れながら手を挙げて発言したり、恥ずかしがらずにみんなの前に出られるような機会を作っていきました。
こうした関わりを続けながら、なかなかすんなりとはいかなかったものの、お友達の成長の兆しを見逃さず、そのかけらが見られるようになったのは半年が経った翌年の1月になった頃でした。

COMPASS発達支援センター神埼
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