COMPASS下到津 褒められて、笑顔になって…(1)

水曜日のCOMPASSです。
それまで1年通っていた事業所からお友達がCOMPASS下到津に通い始めたのは今年の3月。
お友達が就学する直前でした。
お友達の困りごとは会話が一方通行だということでした。
おしゃべりはできるものの、残念ながらお友達の話す言葉の意味が伝わらず、内容が入ってこないのだそうです。

面談の際に、保護者様は「場面に応じた行動ができるようになってほしい。」と会話以外の成長を希望したいという話をされていました。
落ち着かない様子のお友達に、じっと座っていられるようになってほしいと語られ、まだ不十分な靴下・靴・服などの身支度を整え、きちんと着用できるようになってほしいと成長を願われていました。
さらに「お友達との関わりの中で、相手の気持ちを考えられるようになって欲しい。」とおっしゃっていました。

下到津で設定した個別支援計画では、まず「自分でできることを増やす」ということから取り組むことにしました。
そして、日々の活動の中でお友達が自分の思いを上手く伝えられるように、また他の人と仲良く、上手に関われるようになることを目指していきます。

さて、もうすぐ入学という時期に通い始めたお友達です。
小学校では授業時間、休み時間といった明確な決まり事があります。
授業中は正しい姿勢を維持し、しっかり集中して先生の話に耳を傾け、きちんと授業に「参加」しなければなりません。

お友達は姿勢を正して着座することはできますが、長続きはしません。
正しい姿勢で静かに座ることで落ち着きや集中を期待できる「静かタイム」のときも、お友達は姿勢が崩れやすいのだそうです。

でも、一緒に取り組んでいるお友達が綺麗に姿勢を伸ばして座っているとき、先生が「頑張ってるね!」と褒めると、姿勢を崩していたお友達は自分も褒めてもらいたいのか、サッと姿勢を伸ばすのだとか。
そこで先生はそのタイミングを見逃さず姿勢を直したお友達を褒めたり、良い行動をしたときにパチリと写真に納め、直してもらいたいときにその時のお友達自身の姿をお友達に見せると、お友達は自分から姿勢を正す様子も見られるようになっていきました。

自分を見てもらいたい思いが強かったり、自慢したい子ども達の自己肯定感を育てるために、褒めることは大きな効果をもたらします。
実際には上手くできていないことでも先生や保護者様に「頑張ったね」と認めてもらうことで「自分はできる」と自分で自分を肯定することにつながるからです。
ただこのとき誰かと比較するような言葉が挟まれていると、自己肯定感よりも自分の優位性が高くなりすぎて、人を下に見るような考えに至る場合もあるので言葉掛けには気をつける必要があります。

系列事業所に通い始めた頃は、学習課題を提示すると拒否感があり、集中に欠け、取り組めませんでした。
お友達は目新しいものに興味を示す傾向があったので、目を惹く手作り教材を用意し、取り組める時間が伸びるように心がけました。
また、スモールステップで教材を提示するようにも心がけ、すぐに達成感や充実感が得られることを第一に療育内容を工夫していきました。

なかなか集中して取り組めなかったり、飽きてしまったり、学習に意欲を見せなかったお友達。
その度に声をかけ、励まし、少しできたら褒め、いつも寄り添い、お友達を促し続けていきました。
やがて、COMPASSの利用開始から1年が過ぎた頃から少しずつ積み重ねてきた日々がお友達の笑顔や自信になり、少しずつ変化が見られるようになっていきました。
(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター下到津
所在地:〒802-0062
    北九州市小倉北区北区下到津5丁目3-3
連絡先:093-383-7838

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