COMPASSそがわ 小さな「できた」から(1)

月曜日のCOMPASSです。
新しい事業所・COMPASSそがわにお友達が通い始めたのは今年の9月。
お友達は2歳、発語がありません。

保護者様は「言葉が出るようになってほしい。」と願いを語られていました。
またひとり遊びが多いお友達を気遣い「集団の中でみんなと一緒に過ごせるようになってほしい。」と話され、「座っていることが苦手なので、落ち着いて座ることができるようになってほしい。」と希望しておられました。

個別支援計画ではお友達が楽しく通って来られるように、新しい環境であるCOMPASSに慣れることから取り組みます。
遊びや日常生活のなかで表現できる言葉を増やし、まずは発語を目標にします。
そのためにも一定時間の着座姿勢の維持を目指していきます。
COMPASSで過ごすことに慣れてきたら、次に小集団に加われるように導いていきたいと思います。

こうしてお友達を迎えての活動が始まりました。
COMPASSでは、お友達のために可愛らしい幼児用の椅子を用意したのですが、着座したがらず、離席ばかりだったそうです。
逆に装飾もなく、お友達の身長には少し高すぎると思われる小学生用の椅子を好むようです。
危ないことへの理解が浅く、COMPASSでも興味津々でカウンターなど高いところに登ってしまうのだとか。
いつもワクワクするものを探しているお友達、使っていたおもちゃも、夢中になっていたはずの遊びも、すぐに次から次へと移り変わってしまいます。

名前を呼んでも反応がなく、視線も合いません。
教えてもマスクをすぐ外してしまい、自分の思いどおりにならないとのけぞって泣きだします。
一方で靴・靴下・ズボンなどの脱ぎ履きはできるのですが、脱がせてもらったり、履かせてもらったりするのをずっと待っているところもあるのだそうです。

色々な表情を見せるお友達自身がまるでおもちゃ箱そのもののようでした。
好奇心旺盛で、同時にすぐに飽きてしまうお友達。
そんなお友達との個別指導では、テンポの良い流れを心がけました。
取り組んだのは、口(舌)の体操・絵本・おはじき落とし・棒通し・洗濯ばさみ練習・ビーズひも通し・プリントA1などです。

来所すると、お友達は大好きな絵本の並ぶ棚へまっしぐら!
そこで先生はお友達の選んだ本でデスクまで誘導、着座を促しました。
絵本をめくるのが大好きなお友達、それを導入として入りやすい課題からテンポ良く提示していきました。
取り組みで心がけたのは、決して焦らず、スモールステップであることです。

機嫌良く取り組んでいるかと思えば、次の瞬間目についたものに向かって走り出すお友達。
そのたびに声をかけ、お気に入りの絵本で誘い、根気よく着座を促し続けます。
少しでも長く取り組めるように、お友達が興味を持ちそうなやさしい教材を選択し、飽きないように種類を多めに用意し、一定時間座っていられるように導いていきました。

毎回必ず取り入れているのは口舌の体操です。
わかりやすいように口の開け方のイラストを見せたり、先生がお手本を見せて促します。
お友達が真似しているところを鏡で見せようとしますが、鏡は先生から奪ってしまいたいようです。
同様に短時間であっても先生が側について静かタイムも必ず取り入れています。
とはいえ、通い始めてまだ3ヶ月目。
ようやくCOMPASSに通うことに慣れてきたところでしょうか。
劇的な変化はまだ見られませんが、それでも少しずつお友達に成長の小さなカケラが見え隠れし始めてきています。
(後編へ続きます。)

COMPASSそがわ
所在地:〒761-0433
    香川県高松市十川西町171-4
連絡先:087-899-5238

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