COMPASS岡山ふれんず 譲り合いを知って(2)

土曜日のCOMPASSです。
COMPASS岡山ふれんずに昨年5月から通い始めたお友達は、この春年中さんになりました。
通い始めた頃は、言葉の不明瞭さがあり、人の声や大きな音に敏感で、また情緒が乱れやすく、怒りっぽいところがありました。

利用当初の保護者様の願いは、発語の明瞭化や生活動作の向上、そしていずれ就学する際には普通級へ行って欲しいというものでした。
願いを受け、COMPASSでは言葉の明瞭化や手指運動を活動に取り入れ、あらゆる機会を活かして会話のやり取りを繰り返し、また集団での活動でも相手の気持ちを受け止め、相手を理解した会話を意識することでお友達同士の関係の躓きを改善できるように努めました。

利用開始から10ヶ月がすぎた翌年の春になると、お友達に成長に変化が現れ始めました。
COMPASSでは落ち着いた様子を見せ、集中して取り組めるようになり、声や音に耳を塞いでうるさいと非難することもなくなりました。
継続した取り組みで語彙が増え、自分の名前のひらがな読みは増えてきました。
行きつ戻りつ、1段ずつ階段を登るように積み上げてきた数字の学習では、数認知では4までの理解に到達しています。

「言葉のやり取りがとても上手になってきて、成長を感じています。」と保護者様からいただいた言葉。
そしてこれからは「言葉で自分の思いをしっかり伝えられるようになってほしい。」と新しい目標への願いを語られていたそうです。
そして改めて「小学校は普通級に入ってほしい。」と希望を話しておられました。

近頃は、お友達同士の関わりや会話では、相手の気持ちを少しずつ理解出来るようになり、優しい言葉もかけることができるようになりました。
ある日のこと。
COMPASSから自宅までの送迎は数名のお友達と乗り合わせて順番に送るのですが、「今日1番に送るのは誰だ?」とお友達同士で競いあっていました。

そこに先生が「1番目は〇〇さんのお家から行きますよ。いいですか?」とお友達に聞くと、お友達は笑顔で「いいよ!」と気持ちよく返事をしてくれて、先生はひどく感激したのだそうです。
順番を優しくお友達に譲ってあげられたお友達に、先生は眩しい成長を見た想いだったといいます。

譲り合うという心の成長の芽生えから広がる未来の予感。
今、お友達はゆっくりではありますが、少しずつ学習の世界も広がっています。
保護者様の思いを受け止め、ひらがなの読み書き、数認識を向上させるべく、尚一層就学に向けた取り組みを始めています。
これからも色々な出来事が待っているのでしょうが、ときには前から励まし、ときには後押ししながら、目標を見据え、しっかりと伴走を続けていきます。

COMPASS発達支援センター岡山ふれんず
所在地:〒700-0921
    岡山市北区東古松3丁目4番14号
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