COMPASS熊本西 集中力の育てかた(1)

木曜日のCOMPASSです。
COMPASS熊本西に就学のタイミングで通い始めたお友達。
実はそれまで他系列の事業所に通っていました。

お友達は集中に欠けるところがありました。
離席が多く、走り回り、先生を試すように机から文具や教材を落とすことも度々あり、やりたくないことだと床に突っ伏して抵抗します。
ただ、言葉の練習を積み重ねてきたためか、不明瞭さの改善を目指してきた発音は、伝える相手を意識して、ゆっくり発音しようという姿勢が好ましく映ります。

小学生になった我が子への保護者様の願いは「学校や新しいCOMPASSという環境に慣れながら楽しんで通って欲しい。ひとりでできることを増やして自信をつけて欲しい。苦手なことにも逃げずに取り組んで欲しい。」というものでした。
COMPASSの支援計画は、保護者様の願いに寄り添い、学校、そして将来の社会へ旅立つ姿をイメージして立案されました。

まずは新しい環境に慣れ、すでにこれまでも習得してきた自身でおこなう生活動作の向上と定着を目指します。
言葉のやりとりと、4つの言語を活用したコミュニケーション能力の向上、そして様々な活動に楽しく参加できるように積極性を養っていきます。

教材として活用したのはCOMPASSのプリント、カードなどを活用した発語トレーニングと発声練習、そしてコミュニケーションの実践の場としての集団活動です。
さらに作業や巧緻性トレーニングを通して集中力や作業の効率化・取り組む時間が伸びていくように導いていきます。

新しいCOMPASSでの放デイ生活ですが、すぐに親しくなった先生たちとの関係が築かれ、緊張もなくスムーズなスタートを切れました。
児童からの移行にも十分な引継ぎが行われたことで今、お友達に何が必要かを見極めることや、適切な指導を組み立てることに躊躇いはなかったと言います。

具体的には学校の学習を補完しながら、不安定な集中力を高めるために作業学習を取り入れました。
負けず嫌いなところもあるお友達は、夢中になって取り組む姿を見せ、驚くほどの集中力を発揮します。
この作業を続けながら、プリントなどに移行することで、集中と着座の時間が伸びていきました。

それでも苦手なものがあると物を机から落としたり、やりたくないと離席したり、姿勢を崩したり、床に突っ伏して激しく抵抗したりする様子は変わっていませんでした。
先生が口頭で注意したり、指示を出したりしても、状態を改善しようとする様子はなかなかみられなかったと言います。

一方、語彙を増やす学習や、不明瞭さの残る言葉の発音練習と口腔トレーニングも続けられました。
発音が明瞭になるように、繰り返し、繰り返し美しい言葉が発せられるまで何度も繰り返します。
何度も、何度でも、わかるまで、できるまで。
そしてあくなき取り組みは続き、半年が過ぎた頃、ようやくお友達の成長がみられるようになってきました。
(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター熊本西
所在地:〒860-0079
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