COMPASS多良見 落ち着いて過ごせるように(1)

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS多良見のお友達は通い始めて1年半、春からは年長さんです。
お友達は人と関わるのが苦手で、落ち着きがなく、じっと座れず、離席が多かったと言います。
突発的な大きな音もとても苦手で、静かに過ごせず、我慢できなくなると大きな声を出すことがありました。

そんなお友達に保護者様は「集団での活動にスムーズに参加できるようになって欲しい。個性はそのままで協調性や社会性を身につけて欲しい。」と成長への願いを話しておられました。
COMPASSでの個別支援計画での目標は、まず事業所や支援者、お友達に慣れ、楽しく療育に通うこと。
そして、遊びや活動の中から集団でのルールやマナー社会性を学んでいけるように導いていきます。

活用したのは、絵本、集団でルールのあるゲーム、自己紹介、質問に答える活動、プリントなどです。
当初、お友達はCOMPASSを嫌がり「早く保育園に行きたい!」と言い出すこともありました。
そこで、お友達が夢中になって取り組めることで集中して活動に参加できることを期待して、まずはお友達の興味があることを探すことから始め、着座してからはすぐに離席してしまわないように、先生が近くで見守ります。

玩具の貸し借りでは、欲しいものを「貸して」と言えずに「貸してくれない!」と怒って物を投げるお友達。
そんなときは「投げてはダメ」とやんわりと諭しながらもお友達の気持ちを汲み取り、「~が使いたかったの?そんなときは『貸して』っていうんだよ。」と話しかけ、励ましました。

それでも、すぐに上手に話せるようにはなりません。
しばらくはうまく貸し借りができないと怒り出すこともありましたが、先生はお友達と声を合わせて一緒に「貸して」「ありがとう」を繰り返していきました。
やがて少しずつ自分から「貸して」と言おうとすることも見られるようになり、物を投げることは減っていきました。

療育の過程で、先生たちは情報を共有しながら、お友達をとにかく褒めるように心がけたと言います。
ご家庭でも何かできたときに褒めてあげてくださいと、保護者様にもお願いしながら「できた!」という経験を積み重ねられるように支援を続けていきました。

小集団での活動では、先生が間に入って声をかけながら他のお友達と関われるように促し続けました。
最初は自分の言葉で気持ちを伝えることが苦手で、自己紹介なども言えませんでした。
そこで先生はいつも「間違えても大丈夫だよ」と励ましながら促し続けると、お友達は少しずつ発言できるようになっていきました。

やりたくないのか、失敗したくないのか周りのお友達が活動しているのをただ見ているお友達です。
無理に参加するように強制はせず、見守っていると、その活動は皆でどう一緒に行う活動なのかとお友達自身が腑に落ちて理解できると、一番最後に参加することができるようになっていきました。
しばらくは離席が目立ちましたが、ゆっくりと時間をかけて関わるうちに、少しずつお友達同士の関わりも広がりを見せていきます。
そんなお友達に成長の兆しが現れてきたのは1年ほど経過した頃でした。
(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター多良見
所在地:〒859-0405
    諫早市多良見町中里129-9 森ビル2F
連絡先:0957-43-5538

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