COMPASS OLIVE 対話を目指して(1)

土曜日のCOMPASSです。
COMPASS Oliveに2年前から通っているのは現在小学校5年生のお友達。
お友達は学校でも、COMPASSでも、着座姿勢の維持が苦手です。
視線が合いづらく、会話はできるのですが内容はほとんど自分目線の一方的な意見が多いのだとか。

保護者様は「言葉のキャッチボール」を望まれ「会話で楽しくコミュニケションがとれるようになってほしい。」と願っておられました。
学校では長い授業中に離席してしまうので、座っていられるように、学習では特に数字が苦手で数の概念も浅いので、数字について基本的なことがわかるようにと願われ、また、高学年にに必要な自立のスキルを高めて欲しいと希望しておられたそうです。

個別支援計画では、長期目標として自分の気持ちを表現する力が身につくことやコミュニケーション能力の向上を目指し、短期目標としては、心身ともに安定して過ごすことができ、楽しく学校に通うことができること、集中して座れる時間が延びることを掲げました。
お友達の能力向上を目指して取り入れたのは「日記」「本を見る」「時計」「絵カードを使用して場面説明」そして「パソコン」での文章作成などです。

言いたいことを話すお友達ですが、それは相手とのやりとりといったものではなく、意見を言うだけで、何かへの一方的な反論が多いようです。
気持ちが乱れ、落ち着かないとトイレにこもってしまったり、自分が納得しないとどんな活動もできません。
先生の指示や促しにも大声で自己主張をしたり、お友達同士で話していても、興奮すると、感情を制御できずに相手に掴みかかってしまう場面もありました。
個別指導でプリントで数の学習をしているときも、こんがらがってしまうと拒否を表します。

この頃から小学校ではプログラム学習なども始まっていて、お友達はそれには高い関心を示していました。
そこで、自立を促すためと、会話では難しい「伝わる言葉で表現する」練習のために、COMPASSでもパソコンの活用を取り入れてみました。

パソコンでの活動では、なかなか上手にキーボードの入力をこなし、文章を作り、自分の気持ちを表現できるようになってきました。
苦手な数字も興味のあるパソコンでなら、関心を持って取り組めることがわかってきたのだそうです。
数の概念の形成のために、導入としてパソコンでの計算や九九暗記を実践し、興味を促していきました。

誰かと一緒に行動することが苦手で、自分の意見の正当化にこだわるお友達。
相容れないことも多く、お友達自身も周りのお友達も関わることで疲れてしまうことが多かったようです。
パソコン学習を取り入れてからは、どうしても自分一人での取り組みが多くなることがネックではあるものの、落ち着きが見られるようになっていきました。

少しずつ穏やかに過ごせるようになり、先生の指示にも従えるようになり、見通しを立てて計画的に学習に取り組めるようになってきたのは、利用開始から2年2ヶ月ほど経った昨年の春頃からでした。
(後編へ続きます)

COMPASS. OLIVE
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    香川県高松市上天神町845-8番
連絡先:087-814-5738

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