水曜日のCOMPASSです。
COMPASS唐津に昨年12月初旬から通うお友達がいます。
現在お友達は10歳、小学校4年生ですが、実はほとんど学校に通えていませんでした。
放課後等デイサービスは本来「学校に通っている子どもが放課後に使う」ことを想定した制度です。
ですが、行政によっては放デイの利用を認めるケースも増えてきています。
放デイは「放課後」の支援であるという点は違いはありませんが、同じ放課後等デイサービスという名称でも、圧倒的に多いのは「学童保育」的なサービスです。
COMPASSは、全国どこの事業所でも「療育」を提供し状態の改善を目指す、どちらかといえば少数派です。
家庭や学校で子どもがさまざまな困難を抱えるケースでも、多くの場合受け入れ、お友達一人一人の将来に貢献できるよう取り組んでいます。
学校へ行けなくなる子どもたちは、小学生から高校生に至るまで、「家庭での親子の関わり」や「いじめ」、「生活リズムの乱れ・遊び・非行」といった理由が散見する中で、ダントツ1位は「無気力・不安」なのだそうです。
子どもたちが学校へ行けなくなるきっかけは、驚くほど些細なことが多いと言われています。
いずれにしても強制的に登校を迫ることはマイナスだとされていて、外に出る、人と関わることを目的にフリースクールや放デイの利用を医師やカウンセラーから勧められるケースもあります。
「そのうち行くようになるだろう」と、そのまま様子を見ているケースもまた多く見られます。
お友達の場合、通学は月に1回学校に通う程度で、保護者様がお友達に付き添って登校され、授業が終わるまで学校で待機しておられるのだそうです。
そんな保護者様はお友達の未来を諦めず、しっかり未来を見据えておられました。
COMPASSでのご相談の際、まずは「嬉しい・悲しい・きつい・つらいの感情表現などができるようになってほしい。」とおっしゃいます。
そしてもちろん、何より願っておられるのは「無理なく、楽しく、学校にいけるようになってほしい。」という切なる想いです。
COMPASSへは週に2回ずつ通ってくることから始めました。
個別支援計画では、まずはCOMPASSに来ること、この場所に慣れて、リラックスして過ごせるようになることを最初の課題としました。
次いで、お友達の未来を見据え、将来的には「安定できる環境の中で、自分の思いを伝えたり、行動することができるようになること。」を目標としながら、環境を整え、配慮しながら、お友達なりのスピードで、学習を進めることができることを目指していきます。
お友達は、人との関わりが苦手なようでした。
また男性の先生へも苦手意識があり、表情も硬くなりがちだったそうです。
このため女性の先生が担当するようにし、優しい声掛けで寄り添うように配慮します。
時間はかかりましたが、少しずつCOMPASSに慣れ、先生との関わりにも慣れ、少しずつ心を開く様子が見られるようになっていきました。
お友達は自分の気持ちを表現することもちょっと苦手なようでしたので、COMPASSの絵日記を活用し、COMPASSのプリントで言語・数・知覚などの認知を上げながら、ミニプリントの転回図形にも取り組んでいきました。
お友達がCOMPASSで過ごすことに慣れてきた頃から、少しずつお友達とも関わる機会を作っていきました。
そもそも集団活動には抵抗があったお友達でしたが、お友達が好きな遊びを取り入れ、様子を見ながら周りのお友達との関わりを少しずつ増やし、小集団での活動を楽しくできるように試みていきました。
やがてお友達は、それまで高いと感じていたであろう、心の垣根を超えられるようになっていきます。
すっかり笑顔で過ごせるようになり、苦手だった男性の先生にも自分から話しかける姿を見せるようになってきたのは、半年が経過した今年の5月になってからでした。
(後編へ続きます)
COMPASS発達支援センター唐津
所在地:〒847-0821
佐賀県唐津市町田1丁目8-5前田ビル1階101
連絡先:0955-53-8638
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