COMPASSしまんと 言葉を社会への架け橋に(1)

金曜日のCOMPASSです。
COMPASSしまんとのお友達は現在中学校1年生。
系列の事業所から移動して、小学生就学から通い始め、今年で6年目を迎えました。
もう随分前の話になりますが、会話が苦手だったお友達には、自発的な言葉はありませんでした。
人と関わることも苦手で誰とも関わろうとせず、余暇の時間は一人で過ごしていました。
机上で行う活動にも抵抗感があり、読み書きにも苦手意識がありました。

保護者様は、言葉で表現できるようになり、読み書きができるようになってほしいと希望しておられました。
視野を広げ、人と関わり、コミュニケーションか取れるようになってほしいと願っておられました。
個別支援計画では、お友達の未来を見据え、保護者様の想いに寄り添い、コミュニケーションの向上を目指していきます。
まずは、語彙力を向上させ、自分の意思を適切な言葉と行動で伝えられるように促しながら、人とのやり取りの機会を増やし、話を聞き、自分の思いを周囲に正しく言葉で伝えられるようになることを目標としました。

 

COMPASSとお友達の日々は、日常動作を学ぶことから始まりました。
まずは玄関で元気に挨拶、それからトイレ・手洗い・検温・そして荷物の整理整頓、学習活動・運動と一連のルーティン。
これを来所するたびに繰り返し、一連の動作をマスターしてもらいます。
元気に挨拶ができたら靴を上手に片付けられたら、トイレに行って忘れずに手を洗ってこれたら、ことごとく褒めていきます。
お友達との活動で心がけたのは、苦手意識を払拭して意欲を見せてくれるよう、自信を育てることでした。

できていないこと、うまく話せないことは、他の誰でもなく、お友達自身が一番知っています。
苦手だから、わざわざ嫌な読み書きはしたくない、数の学習もやりたくないのです。
そうして着座姿勢をくずし、プリントを落とし、一筆書きでさえもお友達の鉛筆はすらすらと進めないでいました。
先生は「諦めないで、頑張ろ!」と声をかけますが、お友達はそれすらも辛いものだったようで、思わず大きな声を出すこともありました。
そこで切り替えて、お友達自身が受け身で学べる絵本の読み聞かせや絵カードをみて真似る程度の活動から取り掛かることにしました。

少しずつCOMPASSでの過ごし方に慣れてきた頃からは、読み書き、絵本音読、日記といった活動を少しずつ進めていきました。
様子を見ながら、少しずつ周りのお友達と関わる小集団での活動、静と動の動きを組み合せた機能訓練なども取り入れていきました。
並行して思いを言葉にするのが苦手なお友達が、話すことが楽しい!と感じ、積極的に話せるようになってほしいと、会話の練習を行います。
どう言ったらいいかな?と話しかたを一緒に考えたり、日記に書く内容を一緒に考えては、お友達が書いた文章を読んでもらうという流れで進めていきました。

難しくても繰り返し、繰り返し、何度も、何度でも・・・その言葉がお友達の力になるように、定着していくように。
機能訓練などの運動をする場面でも、通常はまずお手本を先生が見せてからという流れですが、自分で言葉の選択と発言ができるように、お友達との活動では先生が先に行動するのではなく、自分の力で言葉にできるように促し続けました。
しかし少しうまくいきかけたと思う日もあれば、すぐに壁が立ちはだかります。
上手くいかず、苛立ちが限界を超えると大きな声が出たり、自分の顎をコンコンと叩く様子も見られました。
その度に先生は寄り添い、その場に相応しい言葉や気持ちを教え、その苛立ちを次のステップへの1歩に置き換えられるように促しを続けていきました。
(後編へ続きます)

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