COMPASS別府 ルールを守る意味(1)

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS別府に昨年の秋から通ってきているのは、当時小学1年生のお友達。
お友達は運動が苦手です。
体育や体を動かすことなど、苦手なこと・やりたくないことに強い拒否を表します。

同様にゲームや活動でも負けそうなこと、難しいと抵抗があり、参加したがらず、運動会にも参加できなかったのだそうです。
事前に決めていたことや、ルールを無視して自分のやりたいように振る舞おうとしてしまいます。
また、お友達の中で想定していたことができないと、切り替えに時間がかかり、調子を崩してしまいます。

保護者様は、お友達に学校や家庭でのルールを守れるようになってほしいと望まれていました。
そして、場面ごとの気持ちの切り替えをスムーズにできるようになり、体育や集団活動などに嫌がらず、みんなと参加してほしいと願っておられました。
個別支援計画は、ルールを守って活動に参加して、他者とコミュニケーションが上手にとれることを目指し、やがて小集団での活動に慣れ、場面ごとの切り替えをスムーズに行うことができるように導いていくことを計画しました。

お友達のために選択した課題は「運動あそび」「みつばプリント」「みつば日記」そして「SST」でした。
丁寧にイメージを言葉にするような学習も決して得意ではなく、一つひとつプリントを進めるのも苦手でした。
行き詰まると「うーん・・・」と大きな声を出しながら、机にうつぶせたり、床に寝転がったりして中断しまいます。

そんなときは先生との競争という設定で競争してプリントを進めたりと、楽しく取り組めるよう声かけをしたり、活動を区切って小さな目標を決め、見通しを持って取り組むことができるよう声をかけ続けたのだそうです。
気を取り直して学習に取り組見始めると、スムーズにこなせるお友達です。

運動が苦手なお友達ですが、何も全てが嫌いではありません。
お友達が苦手な運動では気持ちがソワソワするようで落ち着かなくなり、拒否が見られます。
そんなときには「ストレッチ」や「バランスボール」など、お友達が落ち着いて取り組める活動で気分転換!
一旦落ち着いてからは、また最初の課題に挑戦するという流れで行われました。

お友達が特に苦手なのは勝ち負けのある活動でした。
確かに勝敗がはっきりするゲームで勝つことにこだわりすぎたり、負けるのが嫌で最初から挑戦したがらないお友達も少なくありません。
しかし、COMPASSでは一番大切なことの1つを体験で学ぶ良い機会と捉えています。

勝った、負けたという結果でなく、まずが楽しいということ、誰か相手がいて初めてゲームができること、そして公平に楽しく遊べるように「ルール」があって、そのルールを守ってこそゲームがこんなに楽しいのだということをしっかりと伝えていきます。
ルールを無視して自分の優位になるように仕組みを作っても、結果、虚しいだけだということを気づくよう何度も何度も話し合います。
こうしてお友達との毎日は過ぎていき、変化が見られるようになったのは、翌年の夏の終わりでした。
(後半へ続きます)

COMPASS発達支援センター別府
所在地:〒874-0908
    大分県別府市上田の湯町17-17
連絡先:0977-84-7328

(事業所名をクリックして頂くと事業所案内ページへ。電話番号のクリックで電話がつながります。)
Copyright(c)2018@compass328 T.0. All Rights Reserved.

初めての方へ

COMPASSの療育手法
ご利用者の声
COMPASS施設一覧