COMPASS天籟寺 泣き顔を卒業できるように(1)

土曜日のCOMPASSです。
COMPASS天籟寺に通うお友達は現在3歳の年少々さん。
一昨年の夏から通い始めています。
当時まだ2歳になったばかりのお友達は、保護者様ベッタリといった様子で母子分離が出来ず、泣いてばかりでした。
発語はなく、気に入らないことにはひっかいたり、噛みついたりすることもあります。
保護者様が呼んでもその声に反応を見せず、おもちゃや絵本にも関心を示す様子はなく、ただ走り回っていました。

保護者様は「意思疎通が出来るようになって欲しい。言葉が出せるようになって欲しい。」と願っておられ、大抵のものにあまり関心を示さないお友達が興味を示すものを見つけたいと話しておられました。
また、トイレの自立も希望しておられました。
個別支援計画では、COMPASSに慣れていきながら単語の発声、トイレトレーニングからスタートします。
そしてどんな形であれ、気持ちを表現できるようになること、排泄の意志を伝えられるようになることを目指していきます。

選んだのは、積み木、ストロー差しなどの指先を使う教材たちです。
手遊び歌もたくさん取り入れ、少しずつ「静かタイム」も実践していきました。
お友達と関わるときは、お友達が目で追うものは何だろう?興味があるのはどんなことだろう?と、そんな風に表情や行動を注視し、興味のあることを模索していきました。

お友達はまるで周りに誰もいないように振る舞います。
その日のおやつが気に入ったものだと、お友達の分にまで手を伸ばしてしまいます。
先生の言葉を受け止める準備もできていないので、席を少し離し、先生が間に入ってお友達の視界に入らないように工夫したそうです。
毎回送迎するのですが、お友達は送迎車のベビーシートを泣いて嫌がり、背中を反らして激しく抵抗します。
このためベビーシートに座らせて、シートベルトをかけるのにかなりの時間と労力を要したと言います。

そこで2名体制で送迎し、お友達が落ち着くのを待ってからシートベルトを装着し、隣に先生が座り、安心できる様にしました。
活動中でも、はっきりとした引き金は分かりませんでしたが、ときに感情が高ぶると、突然ひっかいたり、噛みついたりという激しい行動が見られ、これはすぐにやめさせたい行為でした。
ひっかかれたときは先生はお友達の手を握って、その都度「いけません!」と注意の声掛けを行いました。
特に噛みつきについては、お友達の目を見て真剣な表情で「噛みつくのはダメです!」と注意の声掛けを何度も繰り返しました。

特にお友達が苦手だったのは集団活動でした。
集団活動に誘っても嫌がり、なかなか輪の中に入ろうとしないお友達です。
そこで、慣れるまで先生がすぐそばで周りのお友達と同じ動作を真似て見せたり、身体を動かすサポートを行いながら参加を促しました。
表情、行動、目の輝きを見つめながら、繰り返し繰り返し少しでも成長へ歩みを進められるように取り組み、関わっていきました。
そして半年が過ぎ、翌年の1月になった頃にはほんの少し成長を表すサインが見られるようになってきました。

COMPASS発達支援センター天籟寺
所在地:〒804-0064
    福岡県北九州市戸畑区沖台1-7-1
    サンハイツ天籟寺1F
連絡先:093-616-6738

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