COMPASS中津 習慣化までの通り道(1)

木曜日のCOMPASSです。
今年の2月に近隣のCOMPASSからCOMPASS中津に通いはじめたお友達は、現在6年生。
COMPASSには比較的長く通っていますが、2月の様子では、背筋を伸ばした立腰姿勢で着座が出来ていませんでした。
筋力が弱いからなのか、癖なのか、椅子の上で胡坐をかくような姿勢をとっていたお友達です。

他のお友達の大きな声を嫌がって耳をふさぐお友達なのですが、自分でも唐突に奇声を上げることがありました。
また、苛立つと物を投げてみたり、COMPASSの備品や誰かの持ち物を盗ってしまうこともあったそうです。
親しく交流をするお友達もなかなか作れず、自宅では兄弟を叩いてしまう様子もよくみられたのだそうです。

保護者様は、お友達と親しく付き合える相手がいないことをとても心配され「来春から中学生になるので、友達が出来たり、コミュニケーション能力が向上して、楽しい中学校生活を送って欲しい。」と話しておられました。
お友達は衛生面の管理、例えば手洗いや歯磨き、洗顔でさえも保護者様が声掛けをしても洗わないまま登校してしまうのだそうです。
この困りごとについても「面倒がらずに自分で衛生面に気を付けられるようになって欲しい。」と強く願っておいででした。

お友達はまた自分発信の話はできるものの、相手の話を聞いていられないようでした。
保護者様はこの点においても、相手の話をしっかりと聞き、理解できるようになって欲しいと望んでおられました。
そのほかにも、ルールやマナーを覚え、集団活動に入れるようになって欲しいとも希望され、苦手な国語をはじめとして苦手な教科にも取り組めるようになって欲しいと話しておられたのだそうです。

個別支援計画においてはこの保護者様の願いをしっかりと受け止め組み込んだ計画を立案します。
まずは基礎学習をしっかり身に付けるための国語だけでなく全体的な学習活動における取り組みです。
この点で採用した教材はみつば日記、ひらがなのうた、教材の時計、辞典、絵本などでした。
さらに並行して、衛生面・生活面・社会面で必要な能力を身に付けられるように促し、習慣化していくことを目標としました。

学校が終わるとCOMPASSに通ってくること自体には慣れていたお友達です。
来所してから着席するまでのルーティンの中に衛生面への課題があるので、まずはどんな状態かと様子を見守りましたが、先生が見守りや声掛けをせずにいると、手洗い、うがい等をせずに着座してしまうことが目立ちました。
そこでお友達が来所すると、初めての利用者のように、すぐに声掛けをしてルーティンの行動に移れるように、繰り返し促し続けます。
他のお友達も同じ時間に到着するときは「〇〇くんと一緒にやってね。」などと促し、他のお友達の行動をお手本にして動きやすい環境を整えました。

他のお友達の行動を模倣することは、集団活動への導入にも手助けとなりました。
人の気持ちを思い計ることが煩わしく、人との関わり方がわからずにうまく付き合えなかったお友達。
同年齢の児童との関わり、それも2~3人の小集団から活動に入れるように声を掛けていきました。
そんな環境を整えて集団活動への促しをしていくと、集団活動に入れはしますが、いつも後ろの方で控えめに参加するばかり。
そこで集団活動の際には、先生がお友達の横について参加するように配慮してみると、少しだけ輪に入れるようになっていきました。

お友達の利用は週に2回、月に7回程度と、比較的少ない回数で間が開いてしまいます。
このため間に利用しない日が続くと、ルールや前回学んだ学習活動や集団でのマナーを忘れてしまい、何度も、何度も、基礎学習を繰り返して習得していくことが必要だったと言います。
半年ぐらい経過した夏休みになる頃には繰り返しの学びがお友達の習慣となって現れるようになってきました。
(後編へ続きます)

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