COMPASS香美 拒否から受け入れるまで(2)

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS香美に一昨年から通っているお友達が通い始めて1年後の春。
利用開始の頃から発語がなく、人と関わろうとせず、何を提示しても、何を促しても嫌がっていたお友達。
まるで自分が認めた範疇外は、やる必要なしと決めているようにキッパリと拒否でした。
拒否は、言葉の学習や巧緻性につながる手指訓練も、排泄のためにトイレに行こうと誘うのも、とにかく全てに対してでした。

日を追うごとに、お友達との無言の言葉を交わす意思疎通の場面が現れ始めました。
先生が声をかけると、笑顔を返す様子も見られるようになりました。
巧緻性の訓練の動作が一つできると、少しの時間でも着座できると、絵カードを見て先生に続いて模倣できると、先生はお友達が驚くほど褒めてくれました。

トイレに行けたら、便座に座れたら、カバンをしまえたら、先生は手放しで喜んで褒めてくれます。
全身で拒否を示していた最初の頃と比べると、少しずつ強張りが緩み、少しずつ先生の指示に従えるようになってきたお友達。
とりわけ、慣れたところでしか用を足せなかったお友達でしたが、先生から促されるとトイレに行けるようになっていきました。

同じ頃から先生が提示するプリントや教具、活動でも、ほとんど嫌がったり、背を向けたりせずに指示に従い、頑張ろうとする姿を見せるようになってきました。
今ではしっかり先生との信頼関係も築かれ、一つひとつの学びがお友達に少しずつ浸透していきました。

保護者様もお友達の変化に目を細められ「簡単な言葉でのやりとりはできるようになってきました。」と評価していただいています。
ひらがなの読み書きも進み、入学前にはひらがなが書けるようになりました。
あまり表情の変化もなかったお友達ですが、よく笑うようになり、表情も豊かになっています。

お友達は今も継続してCOMPASSに通い、意欲的にいろいろな活動に取り組んでいます。
まだ流暢な会話とまではいかないものの、お友達同士で楽しく関われています。
これからもすっかり馴染んだCOMPASSで、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちに気づいてやりとりしたりできるように、温かい見守りの中で支援し、成長していけるように努めていきます。

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