COMPASS松茂 衝動性から落ち着くまでに・・・(1)

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS松茂のお友達は、今年から小学校3年生に進級しました。
お友達が通い始めたのは小学校に上がる半年前から。
利用を始める以前から常に気持ちが乱高下し、まるで感情の塊のようだったそうです。

できる能力や技量があっても全然自信を持てず、持続してやり遂げることは難しいようでした。
また1つのことに執着してしまうこともあり、やって欲しいことがあれば、先生にもどんなに長時間でも要求を言い続けます。
思い通りにならないときは癇癪を起こして泣きわめき、落ち着くとやっと思いや気持ちが言えるようになるのだそうです。
自信はないものの、注意されるとひどく気持ちが落ち込んだりと、さまざまな顔を覗かせます。

保護者様は「お友達が落ち着いて過ごし、泣かずに、怒らないで過ごせるようになってほしい。」と話しておられました。
また「できる力はあるのに、自信が持てずにできないことも頑張ってほしい。」と願っておられました。
保護者様の願いを受けた個別支援計画では、まずいろいろなことに落ち着いて取り組めるように丁寧に関わり、導いていきます。
いろいろな言葉を学び、伝えられるように促し、また自分でできることを増やし、自信につながるように導いていきます。
お友達同士で楽しく関わりながらルールやマナーを学んでいくことも目標です。

2021年の秋から通い始めたお友達。
事業所に着くとルーティンから始まりますが、流れの中でも衝動性を見せ、何かが気になると前触れなく走り回ることもありました。
お友達に着座姿勢を教えて、さあ始めましょうと学習活動に入るものの、綺麗な姿勢を保てません。
巧緻性の向上を目指した活動では、指示を出すときの言葉でも右と左の認識が浅かったと言います。
このため生活の中で必要な動作や言葉を学ぶ活動では、「左・右」、「前・後」、「長・短」、「大・小」などをしっかり認識できるように指導。
手指を思い通りに使うには不器用さがあり、ハサミなどは特に危険につながる道具であるため、しっかり使い方を教えていきました。

文字の学習では鉛筆でなぞり書きなどをするのですが、筆圧が弱いことがわかりました。
そこでハサミ使いにも通じますが、指先のトレーニングは欠かしませんでした。
集団活動の中でこれらトレーニングをやってみますが、お友達は恥ずかしがりやで、人見知りをする様子がありました。
また活動では、成長を目指して「0レベル」から取り組み始めるので、誰だって間違えることはあります。
プライドが高く、気分の浮き沈みも激しいお友達は、そんな間違いを指摘されると、途端に拗ね、泣きだしたり、怒りながら反抗的な態度を見せていました。
きっと、できなくて辛く、注意を受けて凄く嫌な思いを感じていたことでしょう。

先生は、繰り返し「間違えてもいいんだよ。」と伝え、気持ちを受け止めて寄り添いました。
気持ちが乱れた状態では受け止めきれないので、落ち着くまで待ち、どうすればいいと思う?というように話し合い、前向きになれるように繰り返し励ましていきました。
こうして来所のたびに見えない段差の低い階段を一段一段登っていくように、少しずつ先生の話をしっかり聞くようになり、作業も丁寧に取り組むようになりといった様子が現れ始めますが、それまでには半年から1年の時間が必要でした。

COMPASS発達支援センター松茂
所在地:〒771-0219
    徳島県板野郡笹木野字八北開拓170-1-2F
連絡先:088-699-0138

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