COMPASS熊本 言葉から広がって(1)

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS熊本に通うのは、現在5歳の年長さんの男の子。
お友達は発語はあるものの、語彙数が少なく思いがうまく伝わりませんでした。
会話で相手の話すことが伝わりづらいことから言葉だけの理解が難しい状態だったと言えます。
また、お友達は「1番」にこだわり、順番を譲ることもできませんでした。

保護者様は、話しかけても言葉で答えられるようになり、自分の気持ちや要求を言葉で伝えられるようになってほしいと願っておられました。
個別支援計画では、まずお友達がCOMPASSに通ってくることや環境に慣れてもらうことから取り組みます。
言葉の学びは、気持ちがつながる会話を目指し、人に伝える言葉やその時々の状況に応じた言葉に興味を持ち、場面に合わせてコミュニケーションができるようになることを目指します。
さらに身の回りのことやものに興味を持って、日常生活動作が一人でできるようになることも目標としました。
小集団活動に参加して、ルールを守りながら周りのお友達と一緒に「静」と「動」のメリハリある活動を楽しめるようになることを目指します。

当時年少さんだったお友達のために選択したのは、COMPASSオリジナルの月例プリント、絵カード、あいうえお唱和、あいうべ体操、絵本の読み聞かせ、ソーシャルスキル、そして集団活動への参加といった活動でした。
こうして一昨年の初夏から元気なお友達との活動が始まります。

カードの良さは、言葉の文字だけでなく視覚的にひと目でそれが何かわかる絵や写真があるので、先生がお手本で発声を聞かせると、瞬時にその音と絵だけでなく、つながったたくさんの情報を取得できることです。
絵や記号の書いてあるこのカードは、リズムに合わせてテンポよく見せるときにはフラッシュカードと呼ばれます。
これは、大人が早すぎない?と不安になりそうな早いテンポでその絵や記号を記憶していく訓練です。
次々とカードを見せていくことで、視覚から左脳、右脳両方に刺激を与えられると言われており、素早いテンポで速く見せることで右脳が鍛えられ、見て、記憶するという能力が向上するとも言われています。

COMPASSではじっくり見せる場合と、従来のフラッシュカードとして素早くめくっていくというどちらも使われています。
お友達の来所のたびにカードを活用していくことで、来所の回数が増えるたびにお友達の語彙が増えていきました。
カードはものの名前だけではなく、感情や行動のカードもあります。
お友達には人と会話で触れ合う機会をたくさん作り、単語を並べて文章が言えるようになっていきました。

お友達同士の関わりで現れるお友達の困ったこだわりは、なんでも1番が好き、ということでした。
お友達だけでなく、子どもたちの多くは当たり前のように1番が好きで、自分のものであると思っているようです。
一番最初に使いたい、一番前に行きたい、ゲームでも1番になりたい・・・それが通らないことの方が不思議なことだったりします。
ここにきて、COMPASSでは限られた数のおもちゃを使う場面でも、運動遊びの順番でも、回数でも、誰かと一緒のときはルールに従うことがとても大切なことなのだと学んでいきました。

言葉を学び、自分の言いたいことだけでなく、相手の話す言葉や会話の内容や意味が理解できていったお友達。
言葉の感性が成長していったことで、ルールについても理解が増し、最初はただ聞いていただけの集団での一斉指示も意味を掴めるようになっていきました。
こうしてCOMPASSの利用回数が増えていくたびに経験がお友達に積み重なっていき、普通に会話ができるようになってきたのはお友達が年中さんに上がったころからだったと言います。
(後編へ続きます)

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