木曜日のCOMPASSです。
COMPASS丸亀Linkに昨年春から通うお友達は、とにかく人見知り、恥ずかしがり屋でした。
自分から話しかけることが苦手で、話しかけられると恥ずかしくて答えるのにも時間がかかっていました。
仲良しのお友達とは交流できていましたが、初めてのお友達には人見知りが邪魔をして、恥ずかしさが先に立ち、会話が続かず、自分から大きな声で挨拶をすることも難しかったのだとか。
保護者様は、お友達がもっと増えて欲しいと願われ、同年代のお友達と仲良くなれるようにコミュニケーションの向上を希望しておられました。
また、お友達は日常生活でふと不安を感じることがあるようで、安心できる場所を増やし、落ち着いた日常を過ごして欲しいと願っておられました。
日常的に見通しが甘いこともあり、通学や通所などの習慣が定着し、学校に遅刻せずに通えるようになってほしいということも話しておられました。
個別支援計画は、さまざまな角度からお友達の日常をより豊かにできるように立案されました。
目標は身の回りのできることを増やし、「挨拶」「気持ちを伝える」「コミュニケーション」「時間の見通し」など生活に必要な知識や技能を身につけること、そして苦手なことにも自分から挑戦しようとする意欲を育て、挑戦する楽しさを味わうことができるように促していきます。
恥ずかしさからできなかった会話や人との関わりも、活動の中で人に興味を持ち、自分から話しかける経験を積み、コミュニケーションを取れるようになり、「できた!」を重ね、小集団で楽しく活動し、お友達や先生との会話や交流を楽しめるように促していきます。
こうして始まったお友達のCOMPASSの鍵は「スモールステップ」でした。
まず取り組んだのは、挨拶で、先生から「こんにちは」と声を掛け、お友達も挨拶を返すというシンプルな活動でした。
お友達が恥ずかしさから声が小さかったり、目を合わせられなかったときは、励ましながら、もう一度、もう一度と繰り返し挑戦し、そして挨拶が習慣付くまで促していきました。
次に取り組んだのは、お友達から周りのお友達への声掛けでした。
まず相手のお友達に話題を提案し、お友達と対面での会話の機会を設けてお友達同士の会話に挑戦です。
それは、お友達が好きな工作などで周りのお友達と一緒に活動する際にお友達と自然に会話が始まるように促していくものでした。
工作そのものや、そこで交わされた会話が始まっても、小声だったり、目が合わないうつむいた状態での会話だったとしても、できたことに関して先生は必ず褒めて自信につながるように心掛けました。
やがて、あまり好まない活動でも、お友達と一緒だと嫌がらずに取り組めるようになっていきました。
実は、利用を始めた頃は、課題を苦手と感じたら「指が痛くて書けない!」「眠たい!」などと抵抗し、課題を回避しようとする様子を度々見せていたお友達。
また一度でも挑戦してみた課題がうまくできないという経験をすると、その次からはチャレンジしようとしませんでした。
先生はそんな様子を見て、通所すること自体が難しくならないかと心配したそうです。
そんなとき、先生はやるべきだと叱らずに「練習したらできるようになるよ!」「間違ってもいいんだよ!」と励ましの声をかけ続け、できるだけお友達が自分でやってみようと取り組む意欲を待ちました。
会話練習でも返答に戸惑うとすぐに対応できずに困り顔で一瞬固まってしまうお友達ですが、答えられないわけではありません。
先生には我慢が必要ですが、数分待てばお友達の答えを聞くことができたり、わからないときは考えたうえで「わかりません。」と返事してくれます。
やはり守るべきことはスローステップでの取り組みで、お友達自身の選択で向上を目指すお友達の療育です。
こうした取り組みを根気よく続けると、半年ほどで成長への兆しが見られるようになってきました。
(後編へ続きます)
COMPASS発達支援センター丸亀Link
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