COMPASS 須崎 明瞭な言葉を得るために(1)

火曜日のCOMPASSです。
COMPASS須崎に今年の春から通い始めたのは、小学校1年生のお友達です。
お友達は着座姿勢を維持したままで課題に取り組むことが難しかったようです。
度々の離席が見られ、教室の中を大声を出しながら走り回る行動を見せてました。
独特のこだわりがあり、電話帳を持っていないと落ち着かない様子もありました。

保護者様は、お友達が何を話しているか「言葉が分からないときがある」とお悩みでした。
お友達の言葉が明瞭になってほしいと願い、また不意に見せる危険な行動がなくなってほしいと願っておられました。
このご希望に対して、個別支援計画では「はっきり話せるようになること」を目指します。
言葉が明瞭になり、色々なことに興味を持って取り組むことができるようになることが第一優先の目標で、お友達には「写真カード」「絵本」「COMPASSのプリント」といった言葉の明瞭化を目指すものとなりました。

当初のお友達は度々の離席で、集中して取り組む以前の姿勢が問題でした。
離席するたびに先生はお友達に戻るよう促していましたが、COMPASSでの着座姿勢を維持しながら学習活動を続けることに少しずつ慣れ、声掛けにより、離席しても戻ってくることができるようになりました。
そこで、しばらくは知育椅子デスクを使用して、正しい姿勢を習慣化し、少しずつ着座姿勢に慣れるように促していきました。

発語練習ではカードを活用し、色々な物の名前の復唱を繰り返し行なっていきました。
ただ、座って取り組めるようになっても、遊びでも学習でも、お友達は嫌なことには拒否を示し、全く取り組もうとしませんでした。
またお友達は他のお友達に関心を見せず、一緒に遊ぼうと促すと、ひとりで居られる場所を探すような姿を見せていました。
人に対する警戒は強く、おもちゃの貸し借りの場面でも「おもちゃをとられた!」と思いこんで怒ることもあったそうです。

人との関わりを持てるように、遊ぶときは「共同(協同)遊び」や「連合遊び」を促していきました。
「共同(協同)遊び」とは、共通の目標に向かって、役割分担、調整などをしながらお互いに話し合って遊ぶという特徴があります。
自然な発生では4~5歳頃の子どもに多く見られ、遊びに参加する発達段階の最後の段階だと言われています。

一方、連合遊びと呼ばれるものもあり、これは単純に他の子どもと関わり合いながら遊びを楽しむものです。
これは3~4歳頃の子どもに多く見られ、ごく自然発生的に子ども同士のやりとりや交流が生まれ、子どもは他のお友達と関わりながらの遊びの楽しさを感じる最初の段階です。

ちなみにCOMPASSでは意図を含んだゲーム性のある集団遊びがよく行われます。
集団遊びとは単純に複数の子ども同士で遊ぶことですが、他と違って子どもたちには1つの目的があり、それを目指した集団遊びです。
同じ目的があることで大きな達成感を分かち合い、協力し合うよろこびや楽しさを感じることができます。
人に関心を示さないお友達が、周りのお友達と上手に関われるように、あらゆる機会を作り「楽しく活動できた!」と思えるような人との活動を促していきますが、3ヶ月ほど経過すると、完全な拒否が少し和らぎを見せ始め、変化の始まりとなっていったと言います。
(後編へ続きます)

COMPASS発達支援センター須崎
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