木曜日のCOMPASSです。
就学前、親子連れ立ってCOMPASS丸亀Believeに見学に来られたのが、お友達との出会いだったそうです。
児童発達支援は近隣の系列の別のCOMPASSに通っていたお友達です。
保護者様は、お友達には場所見知りや人見知りがあり、新しい環境に慣れることが第一の課題だと考えられ、お友達に落ち着いて過ごしてほしいと願っておられました。
その理由から、他の事業所の見学では落ち着かない様子だったお友達が、COMPASSでは着座を促すと先生の横でしばらく座っていられたことが決めてだったのだそうです。
一番の課題は、言葉での意思疎通でした。
発声が不明瞭だったことから、うまく相手に言葉で自分の思いや意思が伝わりづらかったそうです。
伝わらないもどかしさや苛立ちで、ご自宅では怒り出す様子も見られていたそうです。
当初のお友達は、ひらがな50音は「文字である」という認識はあって、読むこともできていました。
しかし、ひらがなが組み合わされた言葉が意味を持つものだとは認識できていないようでした。
数の認知も10までの数唱はできるものの、お友達にとってはどの数字も順番に並んでいる名前であって、「3個ください。」などの集合数への理解は難しいようでした。
保護者様は「言葉でのコミュニケーションができるようになり、自分の意思を言葉で伝えられるようになってほしい。」と強く願われ、ものごとを理解して判断したり、行動に移したりできるようになってほしいという希望も話しておられました。
個別支援計画は、まずは場所見知りや人見知りせずに事業所に慣れて、落ち着いて過ごし、活動を楽しむことができることを目指します。
さまざまな課題に意欲的に取り組むことができるようになり、活動を通して言葉で自分の思いや要求を言葉で伝えられるようになることを目標と設定しました。
まずは新しい事業所に慣れてもらえるように、COMPASSでの過ごし方を「来所」→「学習」→「余暇」→「帰る」という一連の流れをパターンとして定着するようにくり返しました。
また、ご自宅でも、学校でも、その日にやることを順番に書き出して示すことが有効に働いているとお聞きし、COMPASSでも予定ボードを活用した取り組みを試みます。
当初のお友達は、落ち着かずうろうろ歩き回り、一つの活動への集中が続きませんでした。
そこで、半個室の場所での1対1の完全個別形式で、まずは落ち着いて着座することを目指しました。
通い始めて1ヶ月ほどで、少しずつ「座って学習する」ことが定着し、活動に集中できる時間が長くなってきました。
その頃から他のお友達がいる空間でも学習に取り組めるようになってきました。
それからは少人数での製作活動に参加したり、お友達と並んで活動する場面を増やしていったそうです。
会話を試みてもオウム返しが見られたりと、正しい回答が返ってこないことが多かったと言います。
そこで送迎車の中で、療育中、余暇時間でも場所を問わず先生からたくさん話しかけ、会話する機会をたくさん作っていきました。
お友達は先生から話しかけられることや、先生との交流をとても楽しんでいたので、次第に会話の応酬が見られるようになり、質問と応答が成立する会話が増えていきます。
聴覚優位な特性があるお友達に、視覚での支援と並行しながら言葉で知らせ、お友達が復唱しながら理解し、定着につながりやすかったと言います。
そこで気になる行動への注意や守ってほしいことは「今から〇〇します」「〇〇は危ないからダメ」「〇時になったら〇〇する」と短く明確に伝えるように配慮していきました。
ご自宅でも活用しているという予定ボードはお友達に好評でした。
どうやらお友達は「待つこと」や「余暇を過ごすこと」など、自由に時間を過ごすことが苦手なようです。
逆に決められたプログラムをこなすことやルーティンの決まった活動をすることは得意でした。
「お弁当はまだ?」とか、「いつ帰りますか?もう帰る?」など先生に尋ねてくることはありますが、時計や予定ボードを示すと「まだだね。」「今はまだ〇時。」とすぐに理解して納得する様子も見られました。
やがてお友達は待つことができるようになり、余暇の時間でも自分からブロック遊びなどに取り組めるなど、決まったスケジュールでなくても自分なりに時間を活用できるようになっていきました。
また、日常生活動作や巧緻性の向上への訓練も取り組みました。
初めての道具の使い方を覚えて使えるようになり、箸・はさみ・製作活動などを楽しみながら、技能向上から巧緻性の向上につながり、ひいては考えて計画するといった姿勢につながるように訓練をおこないました。
その過程ではCOMPASSだけでなく、保護者様とも情報共有しながら、はさみならどのくらいの長さなら切れるか?、箸はどの種類の補助箸なら持ちやすいか?などを常に検討していきました。
今もご自宅での状況を聞かせていただきながら、「〇〇が苦手だ」「困っている」という課題への練習や訓練につなげています。
こうして成長へつながる道は続いていきました。
(後編へ続きます)
COMPASS発達支援センター丸亀Believe
所在地:〒763-0082 香川県丸亀市土器町東8-260
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