COMPASS松山 諦めないということ(1)

水曜日のCOMPASSです。
COMPASS松山に昨年秋から通い始めているのは3歳・年少々さんのお友達です。
お友達は会話としての言葉でのやり取りはほとんど見られません。
嫌だと意思表示するために「ノー!!」と言って拒否を表すことはあるのだそうですが、コミュニケーションとしては、ほぼ喃語や泣いて感情を表現することくらいだったそうです。

感情の乱れが激しく、少しでも気に入らないことや自分でできないことがあると泣き出してしまうか、手近にあるものを投げたり、まき散らしたりする激しい様子も見られます。
また着座の維持が難しく、ご家庭でも食事の途中で離席したり、不意に立ち上がり、立ったまま食べることもあるのだそうです。

保護者様は、お友達が言葉を学び、理解して、会話できるようになってほしいと望まれていました。
日常的な生活動作を習得し、片付けなど行動の切り替えができるようになってほしいとも願っておられました。

保護者様の願いを受け作成した個別支援計画の目標では、自分の思いを泣いて表現するのではなく、仕草や言葉で伝えられるようになることを目指していきます。
お友達がCOMPASSに通うことに慣れ、訓練で使った物を片付けられるようになり、笑顔でリラックスして過ごせるようになることをまずは目指します。

お友達の技能向上のために選択した課題は、巧緻性を向上させるための洗濯バサミの留め外し、絵カードの復唱での語彙の獲得、みつばプリントはA1から、そして遊んだ後の片付けや身支度を整えるなどの生活動作につながることなどです。

こうして始まったお友達のCOMPASSです。
来所してからのルーティンを先生と一緒に行動しながら1つ1つ初めてのことを経験していきます。
少し慣れた様子が見られるようになると、お友達は好きなように室内を走り回り始める様子を見せ始めました。
そこで先生は、お友達に声をかけ、好きに歩き回らないように制止し、手を繋いで一緒に歩いたりしてみます。

一緒に活動を始めようと着座を促しますが、離席が多く、声掛けするだけでは席に戻って来られません。
そこでお友達のいる場所に出向き、手をつないで席に戻し、お友達が気に入っている絵カードなどで注意を引き、机上の教具などに集中できるように促していきました。

その後も離席を繰り返すお友達ですが、その度に先生が声をかけ、席に戻すという動作を繰り返しました。
その一連の動作は、始めの頃は何が良くて何がいけないことなのか、お友達にとっては先生の意図がわからない状態だったようです。
そこで、片付けや身の回りの動作を一緒に行いながら、できたらしっかり褒めることを繰り返し、達成感を得られるように導いていきます。

 

お友達は、気分がすぐ変わり、活動の選り好みも激しいようでした。
そこで、お友達の好みの教材をお友達に見える場所に置いて、今の課題に取り組んで終わらせてから、次はお友達のやりたい活動に取り組むという方法を取りました。
特にお友達が苦手な日常生活動作の練習では、靴下や靴の着脱練習でもすぐに嫌になって泣きだし、投げ出してしまうことも度々ありました。

泣き出すお友達に先生は優しく声をかけ、お手本を示すだけでなく、お友達に手を添えて一緒に着脱の練習を繰り返していきました。
こうして諦めない姿勢で取り組んだお友達との活動を継続していくと、驚くほど早い段階で成長のカケラが見られるようになったのだそうです。
(後編へ続きます)

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