土曜日のCOMPASSです。
岡山の今5年生のお友達は、3年生の春から通っています。
通い始めの頃、お家の方が見えなくなるといつも泣いてばかり。
COMPASSも、先生も受入れることが難しく、学習中もずっと泣き止まなかったお友達。
やがて小学校を卒業し、中学、高校を経て、社会に、そして今のお家の方の年齢も超えていくことでしょう。
お家の方はそんな息子の将来を見据え、少しでも生きやすくなるようにと心から願っておられ、COMPASSへは切り替えが速やかにできるよう、見通しを立てられるように、自立できるようにとの希望を語られていました。
その頃は意欲が見られず、集中も続かず、すぐに嫌だと泣いてしまうお友達。
お家の方もなかなか馴染まないお友達を優しくたしなめ、強い気持ちを持って信じて通わせて下さいました。
そのお陰もあって、日が経つにつれお友達に変化が。
COMPASSに着くと、挨拶をし、靴をしまい、荷物を片付け、自然に机に向かう姿が。
嫌いだった音読、文字を書くこと、数の対比などでも出来た時の喜びを少しずつ感じる機会が増えていきました。
お友達は、切り替えと同様に環境の変化への対応も苦手でした。
思い通りにならないとイライラしたり、物に当たってしまったり、パニックを起こしてしまうことも。
そこで「静かタイム」や文章題、日記を取り入れます。
イライラを態度に出すのではなく、どう思っているかという感情を言葉で相手に伝える練習も頑張りました。
10分、20分と着座時間が増え、今では一時間以上学習に取り組めるようになりました。
最近はかけ算に取り組み、7・8・9の段に苦戦しながらも頑張っています。
また算数の文章題や、漢字の音読み・訓読みにも挑戦中です。
実は、このお友達は芸術的なセンスが素晴らしく、想像力豊かで絵や作品は本当に素敵なものばかり。
本を読んでその世界観を想像してイメージの表現をするのも得意なお友達。
「おしりたんてい」に夢中だった頃は、キャラクターの「かいとうU」になりきり、盗んだお宝の代わりにとこんなプレゼントも華麗に届けてくれました。
泣くほど嫌だったはずのCOMPASSなのに、プレゼントまで持ってきてくれるようになるなんて。
お家の方が望まれていた様に、今お友達は自立に向けて課題を増やして学びを進めています。
例えばパソコン、買い物、お金の計算、電卓を使うことなどにも挑戦中です。
お友達は諦めない心を掴み取りました。
切り替えの時間もどんどん短くなってきたことをお家の方も実感していると話されます。
挑戦し続ける心と増えて行く「できた!」「わかった!」が、お友達の冷静さや自信に繋がっています。
先日は、お母様からもこんな嬉しいお便りを頂きました。
いつもお世話になっています。
〇〇もコンパスに通い始めて3年がたとうとしています。
最初のころは行くのを嫌がっていました。今となっては懐かしいです。いつもきげんの悪いままの療育でイスにじっと座っておれず、しずかタイムが苦手だったようです。でも、そのくりかえしで、今の落ち着きがあるんですよね。3年も通うと今となってはコンパスに行くことも受け入れて、学校の分野ではまだ進んでいない分数やパソコン操作など「そんなことも出来るの?」と驚きばかりです。
プリント問題ばかりでなく、いろんな種類の課題を用意してくださり、ありがたいです。
いつも〇〇の家で作ったもの、描いた絵などを、とても褒めてもらえるので、本人も「〇〇先生に見せるんだ!」という気持ちがうまれて、毎回持っていってしまってすみません。(笑)
とてもうれしい様子です。これからも引き続きよろしくお願いします。
春からは小学校の最上級生。
時折まだ泣き顔を見せることもありますが、それは今を頑張るための悔し涙に。
涙を浮かべたままの瞳で、それでもお頑張るお友達の姿に、確かな歩みを見る4年めの春でした。
COMPASS発達支援センター岡山
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