COMPASS高知.Jr 激しい感情を手放して

月曜日のCOMPASSです。
COMPASS高知.Jrに通っているお友達との出会いはちょうど2年前の春。
年中さんだったお友達は、人との関わりが難しかったと言います。
2年後に控えた就学に向けて、保護者様が語られていたのは、学習に取り組むことができるように、そして周りの人と仲良く集団での活動も楽しめるようにというご希望。

当初は、お友達はCOMPASSに来ても入室することすら断固拒否。
玄関に座り込み、やっと部屋に入れても、そこからなかなか療育へ移ることができませんでした。
集団活動の場面でなくても、人数が多くなるとトラブルを起こす傾向があり、手当たり次第に物にも当たってしまいます。
人そのものがお友達にとってストレスだったようで、その激しい抵抗の感情を手放せたら、どんなに楽になるだろうと想い、心から導きたいと願います。

2年間という限られた時間の中で小学校では必然となる集団での関わり、他人という感覚を仲間として受け入れ喜びを感じられるように。
まずは他の人の話に耳を傾け、場面での切り替えが自分自身で出来るようになるようにと願い、個別支援計画に大きな目標として設定されました。
就学に向け、学校への楽しみや、成長に期待をしながら学習面の補完も組み込まれます。

とはいえ、最初のアプローチはお友達が関心を持つ製作から促してみます。
COMPASSそのものがストレスにならないよう、楽しみもあると感じてもらいながら、個別指導へと向かいます。
個別指導では、修学に向けてという意味もあり、ひらがなの学習、数字カードでの数字の習得なども行われました。

お友達、どうやら「ひらがな」は苦手のようです。
それで、苦手なひらがなの学習を始めるまでには、なかなか取りかかろうとしてくれません。
先生は決して引き下がらない態度で、毅然と優しく促しを繰り返し、イヤイヤながらもお友達は仕方なく根負けして始めます。
実は取り掛かりは遅いものの、こだわりが強い分、与えられた課題が終わるまで頑張る姿を見せます。
時には独りよがりな正義感が強く、自分が納得できないことがあると、相手に対して威圧的に振る舞うこともありました。
その度に、激しく感情を現し、学習も中断されてしまう、そしてまた促されるという日々。

必然的に、何度も何度も繰り返し毎日課題をこなしていくうちに、いつの間にか自然な流れとなって、お友達の中に定着していく学習の姿勢。
時が経ち、ひらがなも「できる」ようになってきたことから、そこまで嫌なものではなくなってきたようです。
これからは学習、今からは休憩で好きなことをしていい、そんな時間の区切りや見通しが理解され、切り替えもうまくできるようにもなっていきました。

1年過ぎた頃、それまでCOMPASSでも周りのお友達がいても、以前ほどは抵抗しなくなっていたお友達。
できることが増え、自信がつき、場所に依らずどこでも積極性や自主性が見られるようになりました。
お友達は年長さんになり、園の行事でも大事な役割を任せられるようになりました。

やがて、お友達が支配されていた強い正義感が和らぎ、自分の中で消化できるように変化を見せていきます。
周りの様子を気にかけ、進んでお世話をすることができるようになりました。
物事の理由をきちんと説明すると納得し、切り替えができるようになりました。

写真はイメージです

 

心の成長と共に、学習面でも大きく成長したお友達。
もうすぐ小学校の入学式。
学校へ続く桜の道をしっかりとした足取りで歩くお友達、その顔には頑張りで勝ち取った自信が溢れているに違いありません。

COMPASS発達支援センター高知 .Jr
所在地:〒780-0925
    高知県高知市西町86-1
連絡先:088-855-9338

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