COMPASS岡山ふれんず 芽生えの春を迎えて

金曜日のCOMPASSです。
COMPASS岡山ふれんずに昨年、眩しい陽射しを連れて、お友達はやってきました。

蒸し暑さが始まろうとしていた頃、通い始めのお友達は毎回COMPASSに泣いて行くのを嫌がっていたそうです。
促されて行うご挨拶も蚊の鳴くような小さな声、少し不明瞭な発音で、自発的な発語はほとんどありませんでした。
落ち着かず、着座もできません。

保護者様は、小さな困りごとがたくさんあったようです。
食事のときも、お箸を嫌がり手づかみで食べたがり、お茶も飲まずにこぼして遊んでしまうこと。
歩いていても繋いだ手を振り切り、走ってしまうこと。
そして、言葉が不明瞭であること・・・

保護者様は「自分の想いを言葉で少しずつ伝えられるようになってほしい。集団に馴染められるよう慣れてほしい。」と語っておられました。

お友達の希望の種は掌の中にあって、芽生えの時を待っている。
その手を開いて新しい未来が掴めるよう、まずは目標として発語を増やすことが選択されました。
事業所や、小集団での活動に慣れてもらいたい。
もスプーン、箸など食器を使ってストレスなく食事を楽しめるように・・・そんな願いを込めて支援計画を立案。

お友達が関心を持ってくれそうな絵本、絵カード、五十音唱和、手遊び、歌など、気分がノリノリになる課題から始めます。
それからCOMPASSの基本のご挨拶、時間をかけてプリントA1〜から頑張ってもらい、お箸使いの練習も徐々に増やしていきます。

なかなか集中できないお友達、時には興奮すると椅子から立ち上がろうとしてしまいます。
時折、個別療育中にも壁や机を触ったり、足をバタつかせるなど姿勢が崩れることもあったといいます。
先生が進めるタイミングが気に入らず、自分のペースや順番で強引に課題をやろうとすることもありました。

夏が来て、秋が来て・・・冬が過ぎ、
着座して落ち着いた様子で取り組む姿が当たり前のようになった頃、お友達の掌の種は芽吹きを見せ始めます。

笑顔が増えたのと同じくらい話す言葉も増え、いきなり走ったりすることはみられなくなっていきました。
「これわかる?」そう尋ねる先生に、「分かる!」と答えるお友達です。
笑顔で先生にもちゃんとご挨拶ができるようになりました。

駆け出すことがなくなったお友達と手を繋いで楽しく歩くのは楽しい時間になりました。
食事でも手を使わず頑張ってお箸を使って食べようとしています。

芽吹きから次は開花へ。
今、お友達とCOMPASSの目標は、引き続き語彙数を増やし、言葉の使い方を練習し、3語文での会話ができるようになること。

お箸から、次は筆記具を上手に使えるように、またボタンやファスナー等、指先を細かく使う作業が出来るようになり、もっと自信に溢れた笑顔になってくれることを期待して、芽生えの季節の扉を開ようとしています。

COMPASS発達支援センター岡山ふれんず
所在地:〒700-0921
    岡山市北区東古松3丁目4番14号
連絡先:086-222-0178

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