NO210.自閉症傾向のお友達からのヒント

NO210.音への反応


自閉症傾向のお友達の行動契機の中で、言葉による発動に関して今回はお話したいと思います。

1つの事例ですが、何か問題があると、「このくそジジイ」というお友達をよく観察していると、「ジ」で始まる音が発動契機になる事がわかりました。

ですから「お爺さん」「自転車」「神社」というように「ジ」の音を含む言葉を聞くと、「くそジジイ」と言いたくて、言いたくてたまらなくなってしまいます。

「バ~カ」と言ってしまう事の事例では、「さあ〇〇しましょう。」というと反射的にバ~カと言ってしまいます。言ったあとに「しまった~」と思うのですが反射的に言ってしまう事があるのを保護者や療育支援者は理解しなければなりません。

反射ですので瞬時に発動されてしまいます。


これは受動的反応と同様で自身の力ではなかなかコントロールができません。

外部刺激に対する反応速度は、情報の伝わる距離とその量に左右されると考えられていますが、聴覚からの信号は最短の経路を通ると考えれれ、聞いた音が扁桃体を直撃し、意思とは関係なく自動的な反応を促してしまいます。

その音に興奮を覚える場合は、アドレナリンを増やしてしまい、肝臓ではグルコースを作らせてドキドキ感を加速させます。過去の経験から問題の中断、解決がみられていると特にそうなりやすいのではないかと推察しております。

言いたくていっているのではなくて、言ってしまっている言葉があるという事をご理解頂きたいと思います。

そこで魔法をかけましょう。


間違えた反応が起こった時、叱るのではなく、「本当は言いたくないんでしょう?」とやさしく促す事が大変有効です。

そこから先はお子様の状態にあわせた声掛けが重要となりますが、繰り返し繰り返し諭し促す事でその問題発言を抑制する事が可能です。

COMPASSでも大幅な改善が得られているお友達が沢山おります。魔法の言葉はそれぞれ違いますのでお子様に対しての観察が重要なポイントとなりますが、焦らずじっくり見定める事で解決する事ができますので、まずは発動契機となるワードを探してみて下さい。

ご質問のある場合はメールにてお知らせ下さい。