NO260.仲間外れを克服するために…(小改)
NO260.叱るより、フォローで成長を待つ…
保護者心得 【言語】 【ダウン症】 【自閉】 【LD】 【多動】 【注意欠陥】
幼稚園や保育園、小学校でお友達が出来ない。
クラスでも常に一人ぼっち…
公園でも、お友達のおもちゃを奪う…いつもトラブルになってしまい、他の保護者に申し訳なくて公園デビューも出来ない。
どうしてうちの子は…こんな質問メールを沢山頂きます。
衝動行動が抑えられない。
我慢する事が出来ない。
待つ事が出来ない。
自分の気持ちを相手に伝える事が出来ない。
ともすると意味なく、ちょっかい出すのですが、その後が続かない。
通例であれば、「ねえ…〇〇しよう。」「ちょっと…〇〇して…。」と話が続くのですが、多くの場合「ねえ…」「ちょっと…」でその後が続きません。
ちょっかいを出すときに、頭を叩いたり、足でけったりという行動が伴う場合もあります。
幼い時はそれでも良いのですが、3歳、4歳と年齢が上がっていくと、この後が続かない事や、お友達の理不尽な言動が徐々に排除の対象となり、次第にお友達が周りから離れてしまいます。
〇〇貸して…と言っても年齢が上がるにしたがって誰も貸してくれなくなり、気が付くと一人遊びしかできなくなっります。お友達の輪からはみ出してしまうのです。
新しいおもちゃを持っていたり、気になる物をお友達が持っていると衝動的に手が出てしまうのを、何度も注意喚起する事も大切ですが、意識的に行動していない場合は、何度注意してもまた起こしてしまいます。
注意すればその時は理解できていても、しばらくすると忘れてしまうのです。
気を付けなければならないのは、余りに注意しすぎると、お友達を作ったり、人間関係を樹立する能力を逸してしまう事もあります。叱りすぎては駄目なのです。
注意喚起で、改善するケースも沢山ありますので、見極めが大切となります。
また、経験を重ね、徐々に知識を獲得し、体験を積む事で、衝動行動も多くの場合軽減されてきますが、注意が必要なのは、それまでにかかる歳月で、人嫌いになってしまったり、友達関係を構築する事が出来なくなってしまう事があげられます。
解決の奥の手は…
年齢に合わせ、人付き合いを体得できる方法は、年齢差のあるお友達と関わりをもたせる事です。
理想的には、年上のお友達関係を持つことです。年下のお友達との関係を進める専門家もいらっしゃいますが、私の経験的には、年上のお友達がベストです。
お子様の我儘を許容できるお友達です。
「ねえ…」と言ってその後が続かなくても大丈夫なお兄さんや、お姉さん達との交流が一番効果的で、ストレスなく人間関係に慣れることが出来ます。
効果的には、お兄さんや、お姉さん達におやつをふるまってあげて下さい。余裕があれば、家の一部屋を遊び場に提供しても良いでしょう。
お世話してしてくれる人の子どもは、よほどの事が無い限り苛められたり、仲間外れにされたりされる事はまずありません。
運動系のクラブや、カブスカウト(ボーイスカウトのプレ版)柔道、合気道、剣道、スイミングスクール、ピアノ等の音楽教室、バレー教室も理想的で、それらに通う近くのお兄さんや、お姉さんと遊ぶ機会が持てればベストです。
お兄さんや、お姉さんと遊ぶ中で、付き合い方、声のかけかた、流れを経験していきます。
遊んでもらう事でもストレスも軽減します。
お兄さんやお姉さんの口真似をします。模倣するのです。
行動パターンも模倣しますので、良いお兄さんや、お姉さんとお付き合いできる事が大切です。
話し方、遊び方を教える事も大切です。
成長をただ待つのでは、その間に失う物は大きいのです。漫然と待つのではなく試して頂けると効果の程を実感できると思います。