NO81.伝える難しさ
伝える難しさ
送迎時等、様々な局面で保護者の皆様とお話させて頂く事が多いお仕事ではあるのですが、私達指導者も保護者の方々に思った事を何でもお話出来るわけではないという事をご理解頂きたいと思います。
私共にご相談に来られる保護者中には精神的に追い詰められておられたり、ご自身を責められて心が不安定になっておられる方も少なくございませんので、ご提案に際しては、指導者会議で話し合い、慎重をきした上でお話さしあげており、ご提案や助言をさせて頂く場合は、熟慮を重ねた上でお話さしあげているのが現状となっております。
特にお願いや、ご提案に関しては、事前協議の上でお話さしあげる事が常となっております。
まず、ご承知おき頂きたいのは、多くのアドバイス(助言)に関しては、私共コンパス発達支援センターの管理責任者は、お子様の将来、お子様の未来を見据えたお話をさせて頂いております事をご理解頂きたいと思います。
どうすれば、お子様の支援に繋がるのか、どのような対応が現時点必要であるのか、様々な角度から勘案してのご提案です。
つまり私達のアドバイスやご提案は、「お子様にとって最前の方法を提案させて頂いている。」と申し上げても過言ではないと考えております。
私達は、
間違った事、不利益になる事は決して申し上げない。という事をご理解下さい。
私達が
〇〇した方がよいですよ。
〇〇した方がよいのですが…
〇〇するにこしたことはありません。
出来れば〇〇しませんか?
と申し上げているのは、
お子様の成長に不可欠な事を申し上げている事であるとご理解下さい。
どうぞ専門家の知識とアドバイスを大切に受け止めて下さい。
私共も創立以来来年で30年を迎えます。私達が指導してきた子ども達は数千名を数え、私が直接指導してきた子どもに限定してもその直接指導総数は3000名を超えております。私どもがご提案さしあげているのは、私達の経験と知識をもってのアドバイスであるとご理解下さい。
経験と実績に基づいてのアドバイスです。
学術的研鑽と、実証実践に基づいた助言です。どうか真摯に受け止めて下さい。
これは、重篤な病気にかかっても医師のアドバイスに従わないで悲しい結果になられてしまうお話と酷似しています。
仕事柄、医師の方々とよくお話させて頂く機会が多く、熱心なお医者様程よくおっしゃるのですが、「必要なお薬を勝手にやめる。」「食べてはいけない物を食べる。」「お酒を控えて頂きたいのに毎晩晩酌をする。」安易な自己判断が不幸を招く。実証されていない風潮に惑わされて指導を受け入れてくれない。安直な方法や検証のない民間療法の怖さを理解してくれない。いくら治してあげたくても病院に再び来られた時は手の施しようのない状態で最後を見送る事しかできない。と嘆かれます。
専門家のアドバイスを慎重に受け止め、思慮ある行動をお願いします。いくら時間をとってお話しても、右から左ではなす術はありません。
私達は、アドバイスは出来ても、行動されるのは保護者の皆様です。
全ての決定は、保護者の判断に委ねられます。どうぞ安易な判断はおやめ下さい。
私達は私達のアドバイスが正しいとわかっていてもゴリ押しはできないのです。
決定権者は保護者なのです。
保護者に理解がない場合は手の施しようがありません。
そしてお約束も大切であると思います。「明日からします。」「来週からします。」「来月からします。」結果的にはされません。されても時期を逸してしまっている事も多々あります。
通所に関して親子通所等ご自身で送迎される場合、私達は事前に指導スペースを確保し、お時間をとり、指導者を配し、教材準備等の事前準備を整えてお待ちします。これだけ準備をしても、通所の場合、お出でになるかは保護者次第で、あれ~と思われるような理由でお休みされる事も少なくありません。来られるのも、お休みになるのも自己責任です。
このブログを通じて様々な事をお伝えしており、私共に通所されている皆様にもご拝読頂くようお願い致しておりますが、熱心にお読みになる方は、やはり目覚ましい成長を遂げられております。逆にいくらお願いしても読まれもしない方は成果も半減してしまいます。病院にいっているけど、薬は飲まない事と似ています。
やはりこれらの事も保護者の責任であると思います。
既にこのブログの記事数も80話を超えており、駄文ではありますが、全ての内容をご一読頂くだけでも数時間を要するような内容となりましたし、下手な大学の講義より重要な内容が多いと考えております。私どもの助言に耳を傾けられ、読まれれば新たな知識を習得されますが、読まれなければ、間違った対応をされるばかりではなく、逆効果になる事も少なくないのです。また読まれないからといって、これと同じ内容をお話し、お聞かせするだけのお時間を確保する事も実際問題不可能に近い事で、不利益を受けるのはその保護者であり、その方のお子様なのです。
発達障がいに関しての勉強会も開催致しましたが、会員で来られている方は最新の療育知識を持ってお子様をご家庭でも支援され、劇的成長を獲得されましたが、これまたご案内しても参加されなければ、致し方ないのが現状です。
お子様の可能性を拡げるのも、閉ざすのも保護者の裁量に係るのです。
今何が大切なのでしょう?
発語も不十分なのに、英語が必要でしょうか?サッカーが大切でしょうか?バレーやダンスが大切なのでしょうか?何を優先されているのでしょうか?今お子様にとって何が大切だとお考えなのかわからなくなる時もあります。社会に溶け込み共同生活が出来るようになり事を目指していますが、手順を間違えると逆効果になる事も沢山あります。成長に併せた支援が大切で、過分なイベントが果たしてどれほどの成果につながるかは疑問です。
優先順位を間違わないで下さい。
お友達との約束が…〇〇の習い事があって…とお休みされる事が時折あるのですが、体調不良等の緊急の理由を除き、あれっと思うような理由をお伺いするたびに、私達指導者も、お子様の事を考えているだけに、とても悲しい気持ちになってしまいます。何が大切なのかご理解頂けない悲しさで、時には職員の覇気にも影響が出る事もあります。思いが強い分、悲しさや、情けなさも倍増するのです。
基礎が出来ていないのに、屋根を拭きたいというのと同じと考えます。
基礎が出来ていないのに、何をしても不十分なのです。砂上の楼閣となり、多くの場合は徒労に終わってしまわれます。優先順位を間違えると、時期を逸して、獲得出来る物も獲得できなくなってしまう事も多々あるのです。
特に低年齢は最も貴重な時間です。
本当に限られた時間なのに、浪費は出来ないのです。
指導者にも心があります。
私達も普通の人です。神様のように寛容でもなければ、鉄の心を持つ者でもありません。
私達は1回の指導に際しての事前準備は、対象事案にもよりますが、指導時間の倍の準備通例必要となります。難易度が高ければ高いほど大変な準備が必要です。園行事等どうしても大切なイベントでお休みされるのであれば、納得できるのですが、そうでない場合、指導者にも心がありますので、時にはその理由を伺って心が折れてしまいそうになる事もあるのです。どなたでも立場が変わればご理解頂ける心境であると思います。
私達は、子ども達の成長をご一緒に喜びたいと願う者です。その為にどうすれば良いのかずっと考え続け、準備してお待ちしております。風邪をひいたと聞けば、大丈夫かと心配し、園で上手く行かないと聞けばどうしようかと心配する者です。少なくとも保護者の次に、お子様の事を真剣に考え、成長を願う者の集まりです。
どうか出来うる限り療育支援を優先して下さい。
そしてアドバイスに従って、ご家庭での療育指導を実践して下さい。
専門家のアドバイスに耳を傾けて下さい。
問題を改め、アドバイスを実行して下さい。
成果が出るまで諦めずに支援を続けて下さい。
お子様の将来に何が必要かよくお考え下さい。
問題から目をそらさないで下さい。
過ちはすぐに改めて下さい。
無用なプライドはお子様の為に捨てて下さい。
古い狭義的なお考えや、思い込みはお捨てになって下さい。
最新の療育手法は私達の実践の中にあります。
どうぞ無駄な障壁を取り去り、真っ白な気持ちで受け止めて頂ければと思います。
私達は、保護者の皆様に、急激な理解を私達は望んでいるわけではありません。
お子様の学齢、到達段階にもよりますが、通所1ヶ月の方には、1ヶ月の方にふさわしい療育情報を2カ月の方には、2カ月の方に必要な提供しております。
それそれの方は、生まれ月も、出産の状況も、その後の成長も、有している特性も、家族構成も環境も違うので、そのご家庭にあった手法をご提案させて頂いているのです。1年生には1年生として必要な情報と助言を、6年生にはそれにふさわし提案を行っているわけで、いきなりハイレベルのお話をしているわけではないのです。お子様とご一緒に徐々なる進歩の積み重ねが気付くと高い成長へとつながるのです。
喉元過ぎれば熱さ…継続の大切さ
病気になったりして、困った時はどなたも病院に行って治療を受けられると思いますが、症状が緩和し体調が良くなると、まだ完治していないのに、投薬を打ち切ったり、通院を止める事が多々あるのではと思います。
これはこれぐらいになれば大丈夫という経験値や体験的な知識によって止めるという決定がなされているのではと思います。
療育支援にもよくこれと同じような考え方を持ち込まれる方がおられ困惑しております。
療育支援の場合、学齢が低く、定着が不十分な場合は、精神年齢が停止あるいは、減退し能力低減が起こります。3カ月後も同じ状態であれば、生活年齢的にみるとすでに減退が始まっている証拠と考えます。大人の私達が今と3カ月後の様子が同じというのと、3~5歳の子どもの様子が同じというのは全く意味が違います。
通例の病気等と同じように考えないで下さい。ご自身の尺度で測らないで下さい。完全に定着するまでが大切なのです。定着するまでが重要なのです。そのためのアドバイスをしっかりと受け止めて下さい。医療機関や、療育センターで太鼓判を押されるまで頑張る事が未来に繋がります。