NO.354 私達の仕事は何なのか…
NO.354 療育がメインです…
ご理解頂きたい事
安全運転で頑張ってます。
現在のCOMPASSでは、全施設で送迎支援も行っております。
送迎車も既に40台を超えており、その維持管理も大切な業務の一部となっております。
今回は、少々愚痴っぽくなりますが、送迎に関してのお話をさせて頂きたいと思います。
COMPASSは、政令指定都市から人口10万人以下の地域にも開設しており、地方では送迎時間も、片道40分以上かかる場合もあります。
私達は、継続的な子ども達の療育支援を行うために、保護者の方が送迎出来ない場合そのお手伝いをする意味で、学校や、幼稚園、保育園、或はご自宅にお迎えに伺い、療育支援後、ご自宅にお送りするという手順を踏んでおります。
これは、一人でも多くのお友達の支援を継続的に行うためのサービスです。
送迎支援は付加サービスであり、主たる業務は子ども達の療育支援とご理解下さい。
人員の多い施設では、支援員も6名から10名程おりますが、学校等の下校時間が重なると複数台が同時に送迎に伺わなければならず、送迎に人員がさかれてしまい本来業務の支援員が不足する事もあります。
多くの場合、送迎時間の幅を頂き円滑に送迎が行えるのですが、無理をおっしゃる方もおられ、その度に現場が混乱してしまいます。
「〇時〇分に送って欲しい」と言われても…
出来るだけ希望に沿いたいとは思いますが、交通渋滞、送迎の順番もあり、ご希望の時間帯にお迎えに行ったり、お送りする事を保障する事は実際出来ません。
残念ならが電車と同じようにお考えになられても、無理なのです。
「〇時〇分に送ってもらわねば、困る…」
とおっしゃられても、確約するのは困難です。
1台の車で複数人お送りする場合等、必ず時間のズレが生まれます。
時には、車中で嘔吐したり、失禁する場合もあり、放置するわけにも参りませんので、その対応に時間を要する事も少なくありません。
各現場で出来るだけ努力は行っておりますが、時間的に限定される場合、送迎そのものを、お断りせねばならなくなってしまいます。
無理な事を言われても…
「今日は、祖父母の家に…」「今度は、仕事場に…」と言われる方がおられます。
可能な距離や時間帯であれば、対応させて頂く場合もございますが、業務に支障が出る場合、お断りさせて頂かなければならなくなる場合もあります。
送迎車は規定のルートを決めて走っており、急な変更は安全管理に支障をきたしてしまうのです。
地震が起こった時、事故に巻き込まれた時、何処に避難し、どこに待機するのか、1台の送迎車で複数のお友達を送迎する場合等、大幅な変更が必要となり段取りがとれません。
「送りの時に眠らせないで…」というような無理な要望もありました。
送迎中は、安全運転・安全管理が第1です。
チャイルドシートにシートベルトを締めてきちんと座れているか、ベルトで首がしまっていないか、勝手にベルトをはずしていないか、嘔吐等でのどがつまっていないかは適時確認しますが、寝る寝ないまでは責任が持てません。
「オムツはさせたくない…」と言われても
トイレトレーニングを含めて、通例の療育支援ではご希望に沿った支援をおこなっておりますが、送迎の際は話が別です。
沢山のお友達が乗車する送迎車です。車中でお漏らしされた場合、シートの掃除や特に除菌の作業も大変です。座席に防水シートも完備していますが、1日に何度も失禁するようなお友達の場合ご要望にはお応えできません。
下着の上からでも紙オムツを装着頂かなければ対応できません。
今後の送迎支援は…
地方都市では、従来通り送迎支援も続けていこうと考えておりますが、都心部の送迎は困難ではないかと考えております。
地方都市とは違って、ペーパードライバーの方が多く、車の運転が出来る方が少ない事も一つの要因ですが、何といっても地方と維持管理費が異なり、交通事情が違いすぎる事が決定要因となりました。
地方都市では、考えられませんが、都心部では送迎の時の駐停車場所にすら困ってしまいます。学校のお迎えでも、園のお迎えですら安全に子ども達を乗り降りさせる場所が非常に少なく安全管理上苦渋の選択を行った次第です。
都心部では渋滞も多く、お迎えに時間がかかり、さらに送りの時間に制限があると、実際の支援時間が短くなってしまい適切な療育時間を維持する為にも送迎の取りやめ、駅近くの開設で対応出来ればと考えております。
読者の皆様の中には、送迎がなければ通所する事が困難な方もおられると思います。
送迎支援は、保護者の負担を軽減し、適時療育支援を実施するための付加サービスだとご理解頂ければと願います。
沢山の方が送迎支援を受ける為には、譲り合いの精神をもってご利用頂く事が大切であると、どうぞご理解下さい。
同じ時間に送り届ける事は、沢山の運転手と、送迎車がなくては無理であり、実現はとても困難です。
COMPASSの送迎の車中では、物語を聞いたり、歌のCDや、DVDを見せたりと工夫を凝らした送迎を行っておりますが、何よりも今後も安全運航を心掛けて送迎支援に取り組んで参りたいと思います。