NO93.落ち着かない部屋 その1

落ち着かない部屋 その1

発達障がいのお友達にとって、整理整頓された環境はとても大切です。さて皆様のご自宅はどのような状態でしょうか?

玄関、必要以上の靴は出ていませんか?
必要以上の靴があると、お子様の状態にもよりますが、どれを履くのか迷います。左右を理解しなかったり、どこに脱いだらよいのかわからなかったりします。玄関に置く靴は、最低限度にして、必要に応じて下駄箱から出すという事を心がけて下さい。どこに脱いでよいかわからない場合は、床にテーピングしたり、シールを貼ったりしてあげましょう。決められた場所にきちんと置く事が大切です。但し、その作業が極端なこだわりに結びつかないような配慮も必要ですので、定期的に場所を入れ替えたりといった配慮もお忘れなく。

リビング 整理整頓できていますか?
大人でもそうですが、散らかった部屋はどんなに言い訳をしようが、子ども達の療育環境には適しません。私達大人でも落ち着きません。ゴミが散乱していたり、着た物が脱ぎ散らかしてあったり、使ったカバンが放置されていたりといった環境は最悪です。欧米の研究でも片づけられた部屋と、散らかった部屋での作業効率の差は30年以上も前から指摘されている事実です。

どこに何があるかわかっている…忙しくて…片づけが苦手で…お子様の未来を本気で切り拓きたいなら、この週末にしっかりとお片付けをしてください。

片づけが出来ると、何はともあれ気持ち良いものです。気持ちよい空間を持つことが何より大切です。集中しなさいといっても、雑然とした部屋で集中できるはずはありません。物がゴテゴテに置いてあって落ち着けるわけはないのです。無理です。どんなに言い訳しても無理です。

私の知人にも片づけが大の苦手な方が何人もおられます。私も得意ではありません。苦手であれば、得意な人を巻き込んで下さい。自宅にお客を呼ぶだけでも掃除するものです。私は自宅に整体の先生に良く来てもらうのですが、それを意識して綺麗になります。クリーニングをとりに来られる日も、宅配で無農薬野菜等が届く日も、玄関や応接はいつもより綺麗になります。家庭訪問のお家が綺麗になるのと一緒です。

苦手な方は誰かに手伝ってもらって下さい。お小遣いに余裕があれば、ダ〇キ〇等のホームメードサービス等を活用するのも一つでしょうし、実家のお母さんにヘルプをお願いするのも良いでしょう。体の調子が悪い場合は、ヘルパーの方にお願いする方法だってあると思います。

巷では「お部屋の片づけテクニック」のような書籍等も沢山あります。「断捨離」で検索されても片付けを促して頂ける有名サイトがいっぱい出てきますので頑張って実行して下さい。不要な物を捨てる、あげる、整理する、部屋が片付いて、お子様が落ち着いたという事例も一つや二つではないのです。たったこれだけで変化するケースも少なくないのです。片づけて下さい。

寝室は、寝やすいように、洗面やトイレ、ふろ場等風水の本などを参考にされても良いと思います。生活しやすい環境を確保する事でまずはお子様の落ち着きを取り戻しましょう。

マローとミンツの法則的にも療育支援には片づけは絶対必要不可欠な内容です。私も体験的に、ぐちゃぐちゃなお部屋で生活している方で、良かったですねといった好結果が得られた試はありません。

部屋が新しい、古いという事が問題ではありません。きちんと掃除されているか、片付いているかが問題なのです。騙されたと思って片づけて下さい。毎日少しづつでも大丈夫です。1日目はリビング、2日目は玄関…とか、最初はお風呂場、次に寝室から子ども部屋…でも良いでしょう。台所から始められたケースもあります。

とりあえず一つに部屋に緊急回避をして、余分な物を一旦全部逃がしてから徐々に取り組むのでも良いと思います。まず1アクションです。お子様の為に頑張って下さい。

私は3カ月から半年に1回家の中で、部屋の引っ越しをしています。それだけで気分も変わりますし、不用品の整理も出来ます。教室も最低でも年に2回は模様替えをします。実は昨日も2日がかりで施設の大掃除をしておりました。やれば出来るのです。辛いですが気持ちのよい作業です。私の家内は少しづつ2週間前後かけて片づけを定期的に断行しています。片づけで得られる物は多大です。是非お願いします。

掃除が終わったら、問い合わせが多かった、勉強部屋(子ども部屋)の設定に関してお伝えします。

子ども部屋のカーテンはピンク色で、カーペットもピンク…なんてお部屋は可愛らしいですが、落ち着いて取り組む事は出来ません。何を目的としている部屋なのか…ご家庭の片づけがおわった頃に、今度は「色」についてお話し致します。