NO205.自閉傾向のお友達の心の成長…②

NO.205.誰が1番か…

僕が1番でいいのかな?


お友達のご支援に取り掛かるにはまず立ち位置の確立が必要です。カテゴリー38.ポジショニングの大切さで数話掲載しております。(NO41.おしくら饅頭で勝ちましょう…NO92.ボス猿で在る事等参考にされて下さい。)

僕や私が1番で良いわけないのです。
COMPASSでは先生が1番です。そして2番がお母さんやお父さんお家の方です。そして3番がお友達です。この順番を必ず守ります。何があっても決定権は先生であることを遵守します。

〇〇したい…直ぐにさせてしまうと自制が出来なくなります。お友達の我慢の芽を潰してしまうのです。我慢する機会を無くしてしまうとお考え下さい。
直ぐに願いを叶えない。
決して意地悪ではないのです。
社会適応能力を獲得する第1歩である事をご理解下さい。

最初の取組みはちょっと待たせる事から…
ちょっと待ってもらいましょう。
最初は少しの我慢から練習するのです。

まず、〇〇したいと言ったら、〇〇する事を口頭で許可して下さい。

ブロックで遊びたいという意思表示をした場合、「ブロックで遊びたいのね…じゃあ最初に◆◆◆したらブロックしましょうね。」と口頭で確認した上で◆◆◆する事を促します。

必ず指示を口頭で確認して下さい。

最初は嫌がります。ほぼ必ず嫌がりますが、そこを踏ん張って頂く事が大切な要件となります。ですから最初は実現しやすい課題を提示する事が成功の鍵となります。

例えば「10数えたら」とか、「きちんと座ったら」とか、「〇〇したらね。」と簡単なお仕事を提示して下さい。

初段は必ず簡単なお仕事を示します。
お友達の状態にもよりますが、騒いだり、暴れたり、お友達のあらん限りの抵抗があるかもしれませんが、怒らずに促します。ここが辛抱のしどころです。

まずは子ども達の前に保護者や指導者が耐えるのです。


一度に高い課題をクリアーさせるのではなくスモールステップであっても出来うる事を獲得する事が大切なのです。多くの場合子ども達にとって高い課題を出し過ぎなのです。私達から見るとたいした事でもない事も子ども達にとってはそれぞれ重みが違うのです。その点をしっかりご理解下さい。
低い課題であれば、時間をかければ必ず克服してくれます。またお友達にとって難度がたかそうであると判断できた場合は、状況をみてさらに課題を低く設定してクリアー出来るように促します。
何度も繰り返し、誰が決定権者か、指示にそえば希望が実現する事を理解させてあげましょう。暴れても、何をしても愛情をもって克服出来るまで応援し、促し、導いてあげて下さい。

ここを通り過ぎると我慢も出来るようになり、様々な指示が通りやすくなります。

どうか子ども達に魔法をかけてあげて下さい。