NO296.成長は突然に…
NO296.ホップ・ステップ・ジャンプ
保護者心得 【言語】 【ダウン症】 【自閉】 【LD】
COMPASS丸亀、3歳のお友達のお話です。
春にご面談させて頂いたお友達で、当時は受給者証もお持ちでなく、どうしたものかと、ご親族と一緒にご相談にお越しになられました。
タイミングよく私がお相手させて頂いたのですが、当初はしゃべる事もなく、言う事もきかず、怒るとウーっと大きな声で泣き出したり、時にはご家族に手を出すような状態との事で、COMPASSでもお友達の態度はよろしくなかったようで、私の記憶は定かではないのですが、その際、私が厳しく指導しお帰り頂いたお友達がおられました。
後で聞くと、私に厳しく叱責されその日から、ご家庭の態度も変わり、余り無理を通さなくなり、格段に大人しくなられたとの事で、6月頃からCOMPASS丸亀に通われるようになられました。
それから日々、発語のトレーニングと、硬軟とりまぜながら、順番を守ったり、ルールを守る事を指導をさせて頂く事となりました。
6月、7月、8月と夏を越え、秋になり9月、10月、11月と一進一退を繰り返す中で、少しづつ態度も変容し帰る時には、バイバイと手も振れるようにもなりました。
先生達も「さようなら」と言う時、手をふっていたのですが、お友達の手は逆手で手の甲を相手に向ける裏バイバイだったのですが、徐々にそれらの行動も改善されていきましたが、秋になっても発語は困難を極めておりました。
しかし、誰一人諦めず、お友達の成長を信じて、ご家族も私共も粛々と指導の日々を過ごしておりました。
そして昨日もいつもと同様にご家族がお迎えにこられ、先生達も「またね、さうなら~」と送り出そうとした時、突然それは起こりました。
誰も予想すら出来ていなかったのですが、余りにも突然に一言も発する事がなかったお友達が、
「さようなら、みなさん、さようなら。」
と言ってくれたのです。
歓喜の声がCOMPASS内に響きました。
ご家族も感涙されておられます。
「言った。初めて言えたね。すごい。〇ちゃん、言えたよ。」
お友達も得意げで、それから「さようなら」の連呼です。
先生達も号泣で、その場にいた皆が感激し共にお友達の成長を喜ぶ事ができました。
成長は突然やってきます。
今回のように、その予兆も感じる事が出来ないケースも多々あります。
初めて会った時に発語出来る子もおられますし、1ヶ月、半年、1年かかるお友達もおられます。それは神様しかわからない事かもしれません。
これくらいの間にと大よその検討が付く場合もありますが、ある一つの事を守った人だけが享受出来る成果もあるのです。
継続的な支援をし続ける事。
諦めず、挫折せず、お子様を信じ支援し続ける事。
忙殺され久しく忘れていた、大切な事を思い出す事が出来ました。
ホップ・ステップ・ジャンプと勢いよく成長出来ればいう事ないのですが、長~いホップから突然ジャンプする事があるのです。
一度ジャンプ出来ると、以前より短い時間でジャンプする事が出来るのです。
次は何を話してくれるでしょう?
諦めず適切な支援をし続ければ奇跡は起こるのです。
奇跡を起こすのはご家族です。
頑張ってお取組みされて下さい。