NO314.発語の伸び…その3

NO314.取り組みやすい条件を…
 保護者心得    【言語】   【ダウン症】
一進一退からの脱却を目指す時も、通例の支援を行う場合においても、もう一つ大切な事があります。

「開始時間」「体調」
「人間関係」「適切な指導空間」です。


まず、健康な状態、しっかりと睡眠をとり、きちんと食事をすまし、眠くない時間帯、早すぎても、遅すぎてもいけません。以前発達検査を実施したのですが、現場任せにした私も悪いのですが、保護者の都合に合わせた為に、開始時間を調べてみると、夕方遅かったり、お昼寝の時間前後だったりといった事がありました。

お昼寝が習慣になっているお友達であれば、その前後の時間は避けるべきで、眠い状態で無理やり進めても正しい結果は導きにくくなります。

夕方も同様で、学齢にもよりますが、4歳以下で17時前後となると、園で思いっきり活動した後であれば、睡魔に襲われたり、疲れてしまって集中力や、思考力に影響がでてしまいます。

まず、セットアップは元気な時間、疲れてない状態が理想とお考え下さい。少なくとも、起床3時間後、食事後90分経過後が理想と考えます。お昼寝の後であれば、40分のインターバルは欲しい所です。

勿論、熱発していたり、風邪のひき始めや、治りがけもまだまだ辛いものです。COMPASSでは来所時に体温測定を実施していますが、無理をさせると辛い印象だけが先行してしまい良い結果に結び付けられません。腹痛と、頭痛、歯痛もどうしようもない症例とご理解頂きたいと思います。

前回ポジショニングの説明の際、人間関係に関して少し触れましたが、端的に申し上げると、指示が通る関係性を持つことが重要であると思います。

怖いから良いわけでもありません。
やさしい対応を求めているわけでもありません。

静かに、「〇〇しましょう。」という指示にそった活動が出来る関係です。
よそ見をしたり、鼻歌を歌ったり、私語がとまらなかったりといった関係ではありません。

一見優しくても、決して譲らない関係で、本人もしなければならないと思える関係です。

「しなければならない」動機は、褒めて欲しい、喜んで欲しいが根底です。

私は生来怖げな面相をしていますので、よく誤解されますが、子ども達からすれば、怖そうだけど、頑張ると「喜んでもらえる。」→「喜ばせたい」→「褒められたい」という関係性でなりたっているのです。

怖いだけの先生だったら誰も来てくれません。私の場合は、1怖いけど、6優しくて、3面白いのです。褒める事に関しても、褒め続けます、通例のように1回では終わりません。何度も何度もその場面のお話をして、喜んであげるのです。喜んで褒められるので、1の怖い所ではなく、優しくて、面白い面を欲するのです。ご機嫌とりとは違いますが、ニアリーな関係である事は間違いありません。

喜ばせたい…先生が喜ぶ→みんなの前で褒める→職員みんなで褒める→保護者に報告する→保護者と一緒に喜ぶ→保護者が褒める→もっと頑張ろうという好循環をはかっているのです。

話が少々長くなりましたので、「適切な指導空間」に関しては次回お話させて頂きます。