NO.359 心の在り方が… その1
NO.359 環境が気分を変える…
保護者心得 【自閉】 【LD】 【多動】
もうすぐハロウィンです。この写真は古いものですが、今年も楽しいイベントを行いたいと考えています。
同じシチュエーションで、同じ人物に、同じ内容の事を言われても、その時の気分で私達は、喜んだり、悲しんだり、怒ったりしてしまいます。
これは全て気分の問題、
つまり心の在り方で変わります。
ちょっとした用事でも、仕事でも、そして学ぶ事に関しても心の在り方が大きく影響を与えてしまいます。
私の友人でとても気難しい人がいますが、彼の細君は彼に頼み事をするとき、気分の良い時をねらって、お願いする事にしていると笑い話に話してくれました。
今回は、気分を良くする為の方策として環境を変える事の大切さをお伝えしたいと思います。以前NO93.落ち着かない部屋 その1で片付けの大切さをお話しておりますのでこちらも参考にされて下さい。
さて、ネグレクトの家庭を訪問すると、90%以上の確率で玄関からごみがあふれています。時には、玄関周りにもごみが散乱しており、家族の人数以上の靴によって入口が占められています。
引きこもりの場合、対象者の部屋に入ると、カーテンが閉められ、空気が澱んでおり、ジャンクフードや、飲物を空き缶や、ペットボトルが散乱しており、時にはごみで溢れて足の踏み場もないような状態です。
ネグレクトの場合、送迎の際にお家の様子は垣間見る事はできますが、基本的に私達は家庭内に立ち入る事が出来ませんので直接支援経験は少ないのですが、ベテランの先生にお話を伺うと、最初の生活指導として片付けかを促しすことが定石とされている先生もおられます。※高い効果が得られるという経験即です。
私も学生ボランティア時代、相談の多かった引き込みり対策は、カーテンを取り去り、窓を開けて、空気を入れ替えてから、強制的に大掃除からスタートすると、お友達の様子が激変するという経験を何度も致しました。その後のケアーも大切ですが、まず環境を大幅に変更する事で改善のきっかけが生まれます。
片付いた部屋、いごこちのよい空間を作る事が気分を変えてくれます。
お仕事・家事・育児に追われて、なかなか掃除まで手が回らない方もおられると思いますが、少し時間をとってちょっとづつ片付ける習慣がお家の空気を変えるきっかけとなります。
忙しいお母さんの為の片付け手順
①片付けは玄関から、玄関の靴、傘を必要最低限にしてみましょう。家族4人なら靴は4足、傘はきちんと巻いて傘立てに、古い靴や、使わない傘は別に直すか、廃棄する事をおすすめします。
②次はトイレです。トイレ掃除用具がない場合もあるので、まずはありがちなトイレットペーパーの芯や、不要なごみを全部捨てましょう。そして流せるトイレシートや、流せるトイレブラシ等を使って汚れのふき取りです。トイレの大きさにもよりますが通例20分もあればほぼきれいになります。タイル等の目地が汚れている場合、私はティッシュを敷き詰めた上に漂白剤を塗布します。半日放置するとアンモニア臭等きれいになくなってしまいます。
クッションボードや、板敷の場合は、消毒用アルコール等で丹念にふき取りましょう。
トイレ窓、窓枠等も汚れきっている事例も沢山あるようです。手洗い等のくすみや、激落ち君等でふき取って下さい。これでトイレもピカピカです。※漂白剤は適応量に気を付け他の薬剤を混ぜたりしないで下さい。消毒用アルコール等では変色する場合がありますので、その点しっかりと確認した上でご利用下さい。使用上の注意はしっかり読まれて行って下さい。
③次は台所です。片付けが出来ていない場合は、まず段ボール箱をご用意下さい。使っていないお皿や、フライパン、鍋を箱に入れてしまいます。使うべき皿や調理道具を限定するのです。そして残っているお皿や汚れ物があればザブザブ洗ってしまいましょう。
調味料も限定します。つかっていない物は捨てるか、まずは置き場所を1カ所決めてそこに集めます。その時きれいに油汚れ等はふき取ります。そうすると沢山スペースがあいてきます。この段階で、シンクを含めてきれいにふき取ります。シンクはブラシや、激落ち君でゴシゴシするとピカピカになってくれます。この時蛇口等もきれいにしてしまうと気分爽快です。
次に壁や、窓の油汚れをふき取ります。中性洗剤でふき取ったり、少し熱めのお湯で濡らした雑巾でふき取るのも良いでしょう。最後にガスレンジと換気扇(レンジフード)です。基本は一度で完璧をめざすのではなく、複数日に分けて段階的に取り組むのが成功のコツではないかと考えます。
④窓ガラスをふきましょう。いきなりリビングや部屋の片づけは難易度が高くなるので、まず環境が許されるのであれば汚れたカーテンを洗濯して下さい。クリーニングに出すべきものは手洗いせずクリーニングに、どうしてもカーテンが必要な場合、だんだん乾かなくなってきますので、英字新聞等を買ってきて、霧吹きで水を付けてから貼り付けるのも良いかと思います。2日くらいはそれでもってくれます。
ガラスはガラスクリーナーでもいいですし、スプレー片手にふき取るのも良いかと思います。私は水をじゃぶじゃぶかけて外側を定期的に洗うようにしています。室内は濡れた新聞紙や、キッチンペーパー等を濡らして丁寧にふき取って下さい。
これで採光もとれるようになり、気分が格段に変わってきます。
⑤次にお風呂です。カビが来ている場合は、カビキラー等をしっかり塗布して落として下さい。喚起を忘れずに頑張って頂くのが良いと思います。浴室に鏡がある場合は、洗剤でしっかり洗ってから、専用のクリーナーでお掃除されると汚れも曇りもなくなり快適に過ごせます。
ここまでは全て1スペース事の作業です。一度に全部しない事が解決のカギだと思います。家族総出で行う場合は良いのですが、そうでない場合は、入口から徐々に行われることが成功のカギとなります。
最後に各部屋の掃除に入ります。整理整頓は捨てる事、残すべき物を分類する事がカギのようですので、そのあたりは掃除の極意をネットで調べて頂くと参考になると思います。
ご自宅をパーツで分けて掃除する事をお勧めするのは、家全体をきれいに片付けられれば良いのですが、実際はなかなか困難です。しかし玄関がきれいになっていれば、帰宅時にほっとしますし、台所がきれいだと、料理にも力が入ります。トイレも一人になれる場所で、大切な空間です。
ほっとできる場所、気持ちの良い場所を少しづつ増やすという感じで片付けに挑戦して下さい。
お部屋がきれいだと、それだけでニコニコしてしまいます。落ち着いた環境は、おだやかな気持ちにしてくれます。片付けができていると、イライラが解消されます。明るい部屋は気分も明るくしてくれます。
片付けには、必要な物、不必要な物の分別が必ず必要となります。
物は大切にしなければなりませんが、不要な物、埃をかぶった物は「悪い気」が付着してしまうのかと感じます。子ども達は、入園、卒園、入学、卒業と古い環境から離れて、新しい環境に入ります。卒園、卒業は一つの別れで、捨てる事に通じる側面があると思います。
決まった大きさの入れ物でたとえれば、中身を整理し不要な物を捨てなければ新しい物を入れる事は出来ません。捨てる事で気分も変わります。新しい物が入る事でさらに気分も変わります。
引っ越し等で、部屋を片付けた時、「こんなに広かったのか…」と思われた経験は少なくないのではと思います。逆に新しい部屋に荷物を入れる時、広かった部屋が引っ越し荷物で一杯になり、「アレ~」と感じた事もあろうかと思います。
ミニマム生活を推奨する本も一時ベストセラーとなりましたが、これらを参考にされるのも良いかと思います。
同じ事を子ども達に指導する際も、片付けられたお部屋で指導する場合と、そうでない場合では結果も格段に違ってしまいます。少しづつで構いません。頑張って環境を整えて、気分よく過ごせる空間を作って下さい。
お花を飾ったり、お香をたいたり、照明を変えるだけでも空気が変わります。
上の写真もハロウィンの飾りつけをするだけで、子ども達の気分は高揚した証左です。カーテンの色を変えるだけでも、テーブルクロスを変えるだけでも、雰囲気が変わります。
まずは出来る事から挑戦してみて下さい。
上の写真は、ハロウィンの衣装を着る事で、さらに気分が盛り上がっており、服装や髪型も大切な気分を変える要素となります。次回は服装に関してお話させて頂こうと思いますので楽しみにお待ち下さい。