NO88.英語の習得 その2

英語の習得 その2

小学生では、英語に関しては、話す事からスタートしますので、基本的には、学校の指導に準じたペースでご指導出来ればと思っております。

中学では、状態にもよりますが、高校入試に対応できる実力を有している場合は、教科書の習得を中心にご指導させて頂きます。アルファベットからローマ字までの習得に関しては、前回のご説明の通りで進められればと考えております。

今回は、単語の習得に関してお話したいと思います。

まず、単語の習得に関しては、英語で発音出来る事が第1条件です。日本語を言われて、英語で答える事が大切で、この一手間を省くと、多くの場合(私共の今までの経験では、)単語習得数が限られてしまいます。逆に、日本語と英語の変換がスムーズですとその後の単語習得に圧倒的な差がつきます。

変換が可能になった段階で、リズムよく耳覚えを繰り返すのですが、この段階で、繰り返し英単語をノートに書く作業に多くの場合移行するのが通例なのですが、実はこれは「作業」であって、多くの場合特に、学習障がいの特性を持つ場合、非常に苦しい「苦行」となります。

小学校の頃を思い出して下さい。何等かのトラブルを起こしたりしたときの罰として、漢字の書き取り何百字とさせられたお友達をご存じだと思います。罰なのです。楽しく、「らく」ではなくのです。辛い作業なのです。この辛い作業を繰り返す事も忍耐力を養う上では有効かとも思われ、意見が分かれる所ではありますが、視点を変えて指導すると楽に覚えられる方法があります。

スペリング、綴り(つづり)で覚えるのです。

綴り(つづり)で覚えた単語は、なかなか忘れません。上記の作業の場合であれば、手が覚えるという感覚があると思います。口では説明しにくいのですが、綴りを復唱できなくても、手が勝手に書くという単語もあると思いますが、これには限界があるのです。

単語を覚える、または単語を発音しやすくするために、SSHやPLSがありますが、スペリングは最も手間も時間もかけずに覚える事が可能な指導法の一つです。

ねこ→C,A,T → キャットと言えるように指導します。書くよりずっと簡単です。現在小学校1年生で、AD/HDの発達遅滞の特性を持っていたお友達が来られていますが、実質2週間で、50単語以上を覚えております。(アルファベットとローマ字は1月から3月末までで習得した上での話です。)

同じお友達ですが、1年生の漢字は、1月末から指導して2月下旬にはある程度覚えてしまい、6月の漢字検定の申込みをされていますが、10級(小学校1年生程度)の模擬テストでは150点中、140点平均を叩けるまでになっております。

漢字は、書き順で覚えさせておりますが、ストレスなく現在小学校2年生2割程度は覚えています。

他にも自閉傾向の非常に強いお友達がおられますが、同学齢で、漢字検定6級に合格し、英語検定3級(中学卒業程度)まで達しているお友達もおられます。毎日の取組みとその指導の違いでここまで能力を開花させることが可能なのです。

騙されたとおもってちょっとスペルでの取組みをさせてみて下さい。私も、「椅子」が覚えられず、C・H・A・I・Rという具合に覚えている1人です。単語も教科書の順も大切ですが、余裕があれば、身近な単語に挑戦頂くと一機に数を増やす事が可能です。

自信を持たせつつ、褒められつつ、確実に語彙数を増やす事が出来れば大変革をもたらす事が可能です。
3級をとったお友達は、作業的な指導はうけておりません。でも単語が判るので、英文の意味が判るようになるのです。

中学で習う英単語は活用を除いて750単語です。繰り返し、出来るだけ簡単な方法で取り組めば、得意科目になるやもしれません。俳句が覚えやすいように、チャンツ等英語の指導にも様々な物があり、リズムを取りやすい覚え方でもあります。

習得にあたって、英単語も、漢字を覚えるにも、最後にチョット魔法をかける必要があります。最後の魔法に興味のある方は、7月の勉強会にご参加下さい。詳細は近日発表。