NO173.子ども達が先生です。

新施設開設に向けて、職員研修も行っております。私どもの職員研修は1週間みっちりと頑張ってもらっております。私どもの研修会の先生は、COMPASSに通っている沢山のお友達です。

子ども達は、指導者の人となりを一瞬で判断します。そして相手に合わせて、時に激しく、時に上手に甘えて新人の先生達を翻弄します。指導者研修に必要なのは机上の学習より、実際の療育経験に勝る物はございません。今回の研修でも朝から晩までへとへとになるまで子ども達と向き合ってもらいました。

また、アセスメントの取り方、モデリングの仕方、声掛けや保護者対応の問題、相談支援の先生方や、児童相談所の先生方との関わり、特別支援学級や、特別支援校の先生方との関わり、日々の記録のつけ方や、実施プログラムの総括等、事務作業も覚えなければならず、早朝から深夜まで厳しい研修が行われました。

実際の支援では、精神的にも傷付いた方が沢山こられますので、生来の優しさや、頼りになるような雰囲気作りと、人間的に安心できる包容力も必要で、話べたな人もおられますので、先生の性格により難度も変化してしまいます。若い先生は、自分よりも遥か年上のご父兄とも対峙しますので、信頼感を与える話し方や接し方も身につていなければなりません。自信を持って話すには知識武装と経験も非常に大切です。

ですから、子どもが好きなだけというのは最低条件で、それだけではプロの指導者としては完全に半人前以下です。指導者は誰よりも障がいに関して、また療育方法に関して、一杯勉強して頂かねばなりません。プロですから、若いから、初めてだからでは現場では全く通用しない考えます。

あらゆる角度で子ども達を観察し、最も適切な指導方法を選択し、計画的に実践する能力も必要です。経験を積み重ねてから習得する部分もありますが、研修では、出来うる限り1つでも多くの指導方法を習得し実践できる力を養ってもらえるよう配慮して行われました。

繰り返しますが、書面での座学も大切なのですが、体に染み込むのは実際の指導経験です。机上の空論を展開するだけでは現場では役にたちません。

言語学、児童心理学等の知識習得も大切ですし、何より気配りが出来るようにならなくてはなりません。そして気付きを支援活動に活かす行動力も大切です。指導スキルを身に付け、知識武装するのは当たり前の事ですが、発達障がいは指導内容が広範囲にわたりますので熟達するまでには多大な時間が通例は必要で、指導者の研修体制の確立が何より大切であると考えております。

私達コンパス発達支援センターでは、1月には運営施設も4カ所となり、広域の展開となりますので、指導者研修をより円滑に実現するために、この度研修動画の完備を行う事となりました。

残念ながら一般公開はできませんが、公的教育機関や、公的療育機関に対して無償提供される「えすぷり」に動画閲覧システムを追加する事となり、現在開発して頂いておりますので、12月初旬から動画研修も行えるようになっております。

更に、子ども達の様子をスカイプ等を通じて本部の専門家も確認出来るように現在機材等の配備も進めております。※相談も限定動画を送って頂ける方が増えておりますので、アドバイスも非常にしやすくなっております。

今回の研修も大成功で、子ども達からも先生に沢山メッセージや写真贈呈され無事終了出来、最後は涙の別れとなりました。