NO186.魔法の杖…儀式のすすめ その1

年末書きためていた記事もなくなってしまいました。
このブログは魔法の療育ですので、今日は魔法グッズについて少しお話をしたいと思います。

子ども達は今までの経験で様々な障壁と戦ってきています。そして多くの場合その障壁を越えられず、半ばあきらめてしまったり、嫌になっているケースも沢山見受けられます。アルプスの少女ハイジに登場するクララではありませんが、本来自力で解決できる力をもっていても、それまでの経験で沢山傷付いてしまって、立ち向かう事が出来ない事も少なくありません。

そんな時、心のわだかまりを取り除き、改めて挑戦に導くのに一役かっているのが
魔法の杖です。

これはウエザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッターTMでようやくゲットした光る魔法の杖です。大阪USJで人気のアトラクションであるため販売されているエリアに入場するだけでも大変なのですが、隣のホテルに宿泊し、優先入場券を準備し、朝一番にエリア突入を目指してようやく手に入れたものです。※ネットでレプリカもありちょっと残念…

しかしこの効果は絶大です。
使い方は様々ですが、「出来る・大丈夫」と暗示をかけるには効果絶大です。

トレーニングルームを暗くし、雰囲気を出して杖を一振りすると、杖先端のLEDが光り出します。手元に明るさを調節するスイッチがあるので、呪文をとなえながら、例えば「静かに出来る静かに出来る。」とか、「べらべら話せる、ぺらべら話せる。」と言いながら徐々に光の明るさをあげていくと、子ども達はびっくりです。「はい」といってもう一振りして、頭や足等にちょっと触れるとその振動で光が消え、「ほら、もう大丈夫。魔法がかかったから〇〇出来るよ。」というと嫌がっていた子ども達もニコニコしながら頑張って再び課題に取り組む事が出来るようになります。

実際に手品等も時折見せて、驚かせますが種は教えません。

だって先生は魔法使いだから…
何でもできるのです。

この何でもできるというのも大切な要素です。

もう一押しして欲しいとき、でも今まで失敗続きだから本当に大丈夫か?

もう辛い思いはしたくない…
もう悲しい思いはしたくない…

でも先生は魔法使いだから大丈夫…
この一押しは絶大な効果をあげるのです。

何でもそうですが、「出来る」というイメージをもって取り組むのと、「駄目だろう」と思って取り組むのでは雲泥の差がでるのです。そして正しいイメージを持つとそれは現実になるのです。

威光効果的な要素もありますし、高い障壁を低くする心理的な効果もあります。
子ども達に、些細な事でもいいので、〇〇も出来るようになったね、〇〇も、そして〇〇も出来たから、△△も出来るようになるよ…先生も一緒だから大丈夫…

〇〇ちゃんも出来たよね。
△△君なんか、全然だめだったけど、〇〇出来るようになったよね。
先生が応援してあげるから、(頑張る魔法をかけてあげるから)大丈夫。

トレーニングルームから、別室で話すのも良いでしょうし、皆で先生の話に同意する環境設定も大切となります。場合によっては、二人だけの静かな部屋でお話してもよいでしょうし、その場面設定も大切です。

昔、痩せている時は白衣を着ていた時もありますが、これも威光効果を発揮する小道具でした。※白衣で注射を恐れて泣く子もいるのでケースバイケースです。

そして数ある課題のなかでも一番簡単な物から挑戦する事も大切です。
簡単な課題克服も、積み重なると自信に変わり行動を後押ししてくれるのです。

次回は本格的な儀式についてお話します。