NO.350 発語の成長は、信じる事から…

NO.350 取り組み方が変われば…
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お盆も、COMPASSでは指導を続行中です。

施設の中は涼しいのですが、一歩外に出ると溶けそうな暑さで、送迎担当の職員の疲労も心配になってしまいます。

今回は、4歳になられていますが、まだ喋る事が難しく、1歳を過ぎたころから早く発語の遅れに気が付かれ、1歳8か月から言語療法をスタートされたお友達からのメールです。

大変熱心なご家族で、2歳には作業療法も開始され、定期的に2つの医療機関で、小児精神科医に発達状況を診て頂いておられました。

良いドクターにお出会いされ、ご家族の悩みにも丁寧にアドバイス頂き、STもOTも長い期間通っておられましたがなかなか進展がみられずCOMPASSに通所される事になられました。

お友達は、目もよく合い、自閉傾向もADHDなども様子もなく、脳波を含め染色体検査から一通り受診され、ご家庭でも様々な取り組みに挑戦されましたが、発語のみ獲得が難しかったお友達です。

何度かメールをやりとりしながら、動画を拝見したり、実際に面談をしたのち、1カ月半ほどたってから頂いたメールです。

取り組みの仕方、対応の仕方によってお友達の成長成果が変わられた様子等、共有頂ければ幸いです。


ご面談した際、確かお伝えした事は、

①発語がなくても、保育園の活動についていけるのは視認する事で物事の流を理解する能力があり、高知能の可能性がある事。

②お友達の問題は、お母様にもご家族のせいでもなんでもない事。

③出来ない事よりも、出来る事が多い事に目を向ける事。

④発語に至らないのは、補助輪なしの自転車に乗るのと同じで、頭でわかっていても、まだ上手に乗れないだけで、挑戦する事で達成する事が可能である事。

⑤熱心に指導するのは良いが、熱心になりすぎて、家の中に先生がいると息苦しくなってしまう事。出来る限り「元気に」 「明るく」 「応援団」としてお子様を支える事。

細かな指導技法に関しては、省きますが上記の5つのポイントを意識された結果、上記の成長を獲得されていらっしゃいます。

発語の少ないお友達は、察する力が人並み以上にたけています。

お子様の力を信じる事が大切で、出来ない事を嘆くのはよくありません。

私達も「〇〇さんにお願いすると、間違いなく期日までに仕事をしてもらえる…」のように言われていると、熱があっても、その期待に応えようとするものです。

お友達も同じで、「出来る」と確信されて接するのと、「また、駄目だ…」「無理だ…」「どうせ出来ないんだ…」という思いは伝わります。

否定的な感情は必ず伝わり、成長の障壁となるのです。

「大丈夫」「出来る」と確信する事で成果が得られるとご理解下さい。