NO.367 記録の取り方…
NO.367 現状を把握する事
保護者心得 【自閉】 【LD】 【多動】
年もあけてあっと言う間に1週間が過ぎてしまいました。
今年の計画立案はおできになりましたでしょうか?
同じ計画を立てるにしても、単純に「〇〇出来るようになる。」と目標設定するよりも、「いつまでに〇〇出来るようになる」と期限を区切る事で、その目標達成がたやすくなります。
とても無理な計画では意味をなしませんが、これくらいなら出来るかも…と思える期間を設定する事から始めなければなりません。期間が未設定だといつまでたっても、よほどの変化が見られない限りその位置にステイしてしまいます。
そして目指す成長までの手順を考えます。
階段をのぼるのに、1段とばしや、2段飛ばしはないのです。
いきなり歩いたり、言葉がでるわけでないのはご理解頂ける事であると思います。
一つ一つのステップを細かく分ける事で、手段が見えてきます。
成長記録を付ける前には、今何が出来て、今何が出来ないかを見定める事も大切です。
まずは、出来る事をしっかりノートに書きだしましょう。
書き出したら、それがどのように成長につながるか考えます。
そして僅かな成長した事をノートに書き記します。
いきなり歩き出したり、話し出したりする事はないのです。
歩き出す前には、立ち上がらねばなりません。
立ち上がるには、足裏が床にきちんと密着しなければなりません。
密着させるためには、膝が伸びなければなりませんし、
関節の動きや可動域も適切でなければなりません。
うつ伏せにもなれなければいけませんし、
上体を起こす腕の力もひつようです。
体を前に押し出す上半身、下半身の動きも大切です。
足を抱えて、膝を伸ばして全体を支える姿勢保持も大切です。
そしてこれらを計画的に指導していく、
指導時間、指導回数を記録しながら、成長ペースを探る。
決して順調ではありませんので、時間がかかる場合は、その課題の内容をさらに細分化して超えやすい物に変更したり、必要な時期や回数を変更して計画全体に幅を持たせます。
勿論、考えていたより早く達成できれば、前倒してもOKです。
成長記録はバックにいつでも入れておける程度の小さなノートや、スケジュール表が良いと思います。
そして時間がある時に、それを見直し、計画を立て直すのです。
記録が沢山たまると、お子様も、ご家族も楽しくなってきます。
「出来ましたノート」と役割は同じです。
今日これが出来た、
昨日はこんな事が出来た。出来かけた。
こんなフォローをすると、あっさりできた。
それが朝だったのか、昼だったのか、寝起きだったのか、夕方だったのか…
起きた時間、食事の時間や、その内容も記しておくと、どれくらいの期間で体重が増えて、身長が伸びたか、指導するのは、早朝がいいのか、夕方がよいのか、夕食前か、後かも
見えてきます。
ご家族ならではの記録を作り上げる事で見えないポイントが見えてきます。
沢山の本に書いてある事とお子様の資質は違うのです。
独自にお子様の可能性を探る為の大切な記録です。
面倒ですが、記録が整えば整うほど楽しさ倍増します。
少しの成長も見逃さず記録をし続けて下さい。
それがご家族のCOMPASSになります。
冒頭の写真は、テレビのCM等によく出てくる角島の灯台です。海に向かうまっすぐな光線は目指す方向です。危険を知らせる灯台の明かりは、支援の道しるべで、明るく周りを照らすのはご家族の見守る姿勢です。目標を見失わず、ご指導し続けて下さい。